GMの点火スイッチ事故問題 提出資料と責任者供述矛盾

点火スイッチの不具合によって、自動車走行中に不慮のエンジン停止が起こり、エアバッグやハンドル、ブレーキが作動しなくなることが判明。これまでに13件の死亡事故と関連があるされ、同社のリコール(回収・無償修理)は合計260万台に達している。
当問題は、社内調査で2001年の開発段階から問題視されていたと報道されていたが、2006年から事故が判明しており、同年の設計変更が焦点になっているようだ。
ロイターは次のとおり報道している。
GMの設計担当者が、問題のあった点火スイッチについて、2006年に社内基準に適合していない形の設計変更を承認していたことが、米下院エネルギー・商業委員会に提出された文書で明らかになった。
この点火スイッチの主任設計担当者だった同社のレイ・デジョルジオ氏は、昨年4月の宣誓供述書では、06年のスイッチ交換に関して、製造元であるデルファイ・オートモーティブによる設計変更を承認しなかったのは確かだと述べており、今回提出文書で分かった事実と当時の証言は矛盾している。

4月1日には、下院エネルギー・商業委員会で、同社のバーラ最高経営責任者(CEO)と道路交通安全局(NHTSA)のフリードマン局長代行が、この点火スイッチ不具合問題で証言を行う。
メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は1月CEOに就任したばかりであるが年報酬は1,440万ドルとされている。前任者のダン・アカーソン氏を60%上回るとされているが、アカーソン氏は金融畑出身者であり、当点火スイッチ問題が深刻化するとの情報を有していたものと思われる。

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