ホンダ 全世界1300万台をリコールへ  タカタ支援も

自動車部品大手タカタのエアバッグ欠陥問題で、ホンダは9日、調査目的のリコール(回収・無償修理)対象を全世界に広げる方針を明らかにした。
欠陥の原因が分からなくても回収を進め、安全の確保を最優先する。既に実施している米国に加えて、日本や中国などでも予防的なリコールを進める。調査目的以外の正式リコールも含め、対象は世界で1300万台を超える見通し。
8日、米国の南部地域などに限定していた280万台のリコール対象が、全米拡大により540万台に増えると発表していた。ホンダは3日の米公聴会で、調査リコールを全米に広げると表明し、台数を精査していた。
対象は、2001~07年型「アコード」、01~05年型「シビック」、02~04年型「オデッセイ」などが含まれている。
タカタの欠陥エアバッグは、作動の際に異常破裂して金属片が飛び散り、乗員を負傷させる可能性がある。これまで米国やマレーシアのホンダ車で少なくても3人の死亡が確認されているという。
エアバッグに使われる部品は、タカタ以外からも供給を受ける。米国では事故が起こりやすいとされる高温多湿地域でのリコールを優先した上で、他地域のリコールも順次進める方針。
以上。

ホンダはエアバックの交換部品であるインフレータの生産が、タカタだけでは35万個(現在、年初から45万個体制)と、リコール台数に比し、大幅に少ないことから、他社製品の交換部品も導入するとした。タカタは経営が木誘致に陥る可能性もあるため、支援することも検討している。
ホンダは、高温多湿地帯での事故が顕著であり、交換部品の調達にも限界があり、米南部を中心にリコールをかけていた。これに対し、米政府機関や議会は、全土でリコールを強く求め、ホンダやタカタに対してパッシングに至っていたことから、ホンダは8日、全米でのリコールを表明し、9日全世界を対称にすると発表したもの。既に中国でもリコール指示を受けている。
タカタは原因不明としているが、ロイターによるタカタメキシコ工場の取材では、タカタアメリカの外人経営者から、工場設置当初から猛烈な生産量を強いられ、製造に慣れない中、多くの残業を強いられ、製造がいい加減になっていたことを認める証言を得ている。
タカタは管理監督の人材不足の中、急激に海外展開したツケが今、会社の存続を危うくさせるまで窮地に追い込まれている。オーナー企業にありがちな経営体質なのだろうか。

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