F1日本GP鈴鹿 ビアンキがクラッシュ 意識不明の重体

フランスのスポーツ専門誌『L’Equipe(レキップ)』が速報で報じているところによると、5日(日)に鈴鹿サーキットで行われたF1日本GPでのクラッシュが原因で頭部に深刻な重傷を負い、三重県立総合医療センターで緊急手術を受けていたジュール・ビアンキ(マルシャ)の手術が終了した。
フェラーリ広報からの情報として、緊急手術は終了し、生命維持装置の必要は無い状態と伝えている。
その後、ビアンキの手術が行った三重県立総合医療センターの声明として、「明日まではビアンキに関する新たな情報を発表しない」との続報を報じている。

また、ジュール・ビアンキ(マルシャ)の父親は仏日刊スポーツ紙『L’Equipe(レキップ)』の取材を受け、同選手は「危篤」の状態だと語っているという。
フランス『Le Figaro(フィガロ)』紙は、ビアンキについて、救急車で病院に運ばれたときから昏睡状態だったが、「呼吸サポートの必要はなかった」と報じた。

<事故状況>
「42周目、エイドリアン・スーティルは、マシンのコントロールを失い、スピンしてターン7の外側のタイヤバリアに衝突した。マーシャルは、この事故を他のドライバーに警告するため、コーナーの手前でダブル・イエロー・フラッグを振った。マシンを持ち上げ、ガードレール背後の安全な場所に移動するため、回収車両が派遣された。この作業をしているときに、カーナンバー17のジュール・ビアンキが、マシンのコントロールを失い、ランオフエリアを横切って、牽引車の後部に衝突した(このクレーン車のリアにビアンキ車はノーズから突っ込んだ)。」
「マーシャルが、ドライバーが負傷していることを報告すると、医療チームが派遣され、セイフティカーが出動した。その後、救出チームと救急車が続いた」
「ドライバーはマシンから引き出され、サーキットの医療センターに運ばれ、その後三重総合病院に救急車で搬送された。
「CTスキャンから、彼は重症頭部外傷を負っていることが確認され、現在手術を受けている。手術後、彼は集中治療室に移され、モニタリングを受ける」
「三重総合病院は、更なる情報が入手次第アップデートを発表する予定である」とも報道されている。
ジュール・ビアンキの父フィリップはフランスの報道機関に「息子は急性硬膜下血腫の症状を起こした」と語ったという。

ビアンキの一周前にまったく同じ場所で事故を起こし、たまたま現場に居合わせたエイドリアン・スーティル(ザウバー)は、見るからにショックを受けている様子だったが、彼が当時の模様を語ったところによると、高速で走行中だったビアンキはマシンの制御を失い、スーティル車を撤去していたクレーン車の下にもぐり込むように衝突したという。
(クラッシュしたスーティル車の片付けのため、クレーン車が入っていた。そのクレーン車にクラッシュして激突したもの。当時、台風の接近で雨天、雨脚が強くなっていたことやユーズドタイヤの交換時期が難しかったとほかのレーサーの証言もある。ビアンキはスーティル同様、鈴鹿7番カーブでクラッシュした。)。

ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌によると、事故の衝撃でビアンキのマルシャは、衝撃緩衝エリアやロールバーを含めて左側がめちゃめちゃに壊れたとのことだ。
現場にいた目撃者は、次のように語った。「あれほどひどい壊れ方をしたマシンは見たことがない」と語っている。
この事故で、残り7周を残し、F1は中止された。
なお、FI側により現場の記録映像の公開は禁止措置が取られている。
以上、各社報道より、・・・助かることを祈るばかりだ。

 

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