独自動車5社 不正カルテルか VW・ベンツ・BMWら 談合

フォルクスワーゲン(VW)
アウディ(VW系)
ポルシェ(VW系)
ダイムラー(ベンツ)
BMW

ドイツの有力誌シュピーゲルは21日、フォルクスワーゲンやダイムラーなどドイツの大手自動車メーカー5社が、長年にわたって製造コストを抑えるために不正なカルテルを結んでいた疑いがあり、ディーゼル車の排ガスの不正な操作もカルテルがきっかけになった可能性があると報じた。

5社は、1990年代から下請け企業の選択や部品の購入価格などについて、多くの作業部会を設けて話し合うことでコストを抑制してきた。こうした内容はフォルクスワーゲンが独占禁止当局に提出した文書に記載されていたとして、戦後ドイツの最大級のカルテル事件に発展する可能性があるとしている。

このうちディーゼル車の排ガス処理技術の作業部会では、排ガスに含まれる有害物質を浄化するための尿素水のタンクの大きさを協議し、コストを抑えるために小型のタンクを採用することにしたとしている。
このため、尿素水を節約するために排ガス試験のときだけ浄化機能をフル稼働させて基準を満たす一方、路上での走行時には機能を低下させる方法が生み出された可能性があるという。
以上、報道
もしも、不正カルテルと認定されれば、巨額の制裁金となる。自動車業界と政府との癒着がもたらしたものであり、今回清算できるかどうか、独政府の試金石となる。
こうした話し合いの結果、ボッシュが漁夫の利を得、独全社から独占的に受注することが可能となり、自動車部品で巨大企業になった。

尿疎水触媒方式・・・マフラーの手前にフィルター装置を取り付け、Nox(NO・NO2・N2Oなど=窒素酸化物)を尿疎水フィルターで除去(付着させ)、窒素酸化物を排ガスさせない方式。
付着した窒素酸化物は、エンジン熱をコントロールし高熱で焼却させ無害化し、フィルターに再び尿疎水を補給するシステム。
排ガス再循環装置(EGR)とともにクリーンディーゼルエンジン車の要。

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