日産自 韓国裁判所が処分一時停止 日産のイメージダウンを狙った韓国環境省

日産自動車のSUVキャシュカイに対する韓国環境省の不正排ガス処分問題は、同省がVWから軽くあしらわれてしまっているため名誉回復を図る行為として、また、ちょうど処分が発表されたのが日産の三菱自支援表明後であり、日産と三菱自とが将来的に統合することにゆり、次点を行く韓国勢(現代グループ)が、日産+三菱自グループに完全に水をあけられてしまうことから、世界的に日産のイメージダウンをはかるという反日目的の2つ戦略を内包している。
(過去、米国で生じたトヨタ・アクセル問題(結果、米当局の検査で何も問題はなかった)では、問題拡大に米韓国人が大きな役割を果たしたとされ、現代グループはその間、米国で急成長を遂げた。)

日産自動車が、韓国環境省から「ディーゼル車のエンジンに、排ガス規制に反する設定を行っていた」として、販売停止などの処分を科せられた問題で、韓国の裁判所は「不正はしていない」とする日産の訴えを受けて、処分の一時停止を決定した。

当問題は、韓国環境省が今年5月、日産のディーゼルSUV「キャシュカイ」のエンジンに、韓国の排ガス規制に反する設定が見つかったとして、現地法人の「韓国日産」に対し、「キャシュカイ」の販売停止と、すでに販売された800台余りのリコールを命じ、日本円で約3100万円の課徴金を科したもの。

これに対し日産は「不正な設定は行っておらず、昨年、韓国の規制基準を満たしていると認められたのに、今年になって規制に反するとされるのは合理的でない」として6月、販売停止などの処分の取り消しを求める行政訴訟を起こしていたもの。
これについて、ソウル行政裁判所は7日までに、日産の訴えを受けて販売停止とリコールに関しては行政訴訟の判決が出るまで、処分を一時的に停止することを決め、日産は再び「キャシュカイ」を販売できるようになった。
韓国環境省は、これを不服として、近く高等裁判所に抗告することにしているが、日産に対する処分を巡っては韓国国内でも「判断基準が不透明だ」などと疑問視する声が出ている。
以上、

当排ガス問題は、韓国は、欧州EUとFTA(自由貿易協定)を締結しており、自動車の排ガス規制についてはユーロ基準に準拠させている。
その世界一厳しいとされるユーロ基準には合法的に抜け道が合った。ディーゼル車で排ガスを減少させるため、排ガス再循環装置(EGR)が取り付けられているが、当装置を稼動させることで、エンジンに負荷がかかり、燃費に大きく影響する。そこで、VWは実際の当該車の使用に当たっては、一切稼動させないプログラムを組み込み、大問題となり、アメリカだけで1兆円を超える罰金・訴訟に対して司法取引で決着させた。

日産車が問題になっているのは、ユーロ基準では、エンジンが損傷を受ける可能性がある場合はEGRを停止させてよいことになっており、エンジンルームの室内温度が35度になれば、EGRを停止させるプログラムを設定していた。このことから環境省から袋たたきにあっているもの。

VWの排ガス不正問題を受け、韓国では販売されているディーゼル乗用車20車を調査した結果、18車に日産と同じようなプログラムが設定されていたものの、17車については、その温度設定が45度になっていたという。そのため、キャシュカイだけが槍玉に挙げられていたもの。
しかし、生産している英国では、35度設定で規制をクリアーしており、韓国でなぜ問題になるのかと疑問を呈していた。
(このようにユーロ基準はエンジンが熱で損傷を受ける可能性がある場合は、EGRを停止させ、排ガスを市中に大量に撒き散らしてよいことになっている。エンジンルームが35度なり、45度なり、特に夏場だったら常時、走行中EGRは停止状態になっていることになる。なお、45度設定の車両名については韓国環境省は明らかにしていない)

今回の裁判で、日産がいかなる問題でも韓国で敗訴した場合、日産には、FTA協定のISD条項に基づき、韓国政府を相手取り、国際連合国際商取引法委員会の投資紛争解決国際センターに提訴することができる。

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