2015年5月の国内生産台数/前年同月比17.1%減

トヨタなど乗用車8社が29日まとめた2015年5月の国内生産台数は前年同月比17.1%減の60万5745台。前年同月実績を割り込んだのは11ヶ月連続。ほとんどの企業の国内販売が低調で、輸出も伸びず、2ケタ減だった。
一方で北米販売が好調なことを背景に、海外生産では過去最高を記録した。円安基調が続くが「国内回帰」よりも海外生産増の姿勢が鮮明。
国内生産は、日産自動車を除く7社が前年実績割れだった。トヨタは5ヶ月連続、ホンダは10ヶ月連続で減少となった。
富士重工業は北米向け多目的スポーツ車(SUV)「フォレスター」のモデル切り替えに伴う準備で生産を一時的に抑え、15ヶ月ぶりに減少した。

自動車生産の国内回帰に期待が高まるが、8社合計の輸出台数は11%減で、6社が前年割れ。日産がSUV「エクストレイル」などの輸出を欧米向けに増やした以外は目立った動きはなかった。
一方で海外生産台数は3ヶ月連続の増加だった。中国で好調なホンダはアジアでも過去最高の生産台数を記録した。北米生産が好調な企業が多く、スズキとダイハツ工業は新興国での小型車生産が増えた。

好調な日本勢の北米の販売台数は、現地の工場ばかりか北米と自由貿易関係にあるメキシコの工場の稼動で、これまで日本から輸出していた分が食われている。

あわせて読みたい