GM従業員価格で販売へ 点火スイッチ問題の客離れ防止の苦肉の策

米ゼネラル・モーターズ(GM)は独自の買い換え奨励策を強化する。点火スイッチの不具合でリコール(回収・無償修理)対象になった自動車の所有者が新車を購入する場合に、従業員向けと同じ大幅な値引きを提供する。
当初GMは買い換え奨励策に及び腰だったが、販売店の声を踏まえ、リコールを新車販売の機会に変えようとしている。従業員価格はディーラーの仕入価格をやや下回る。
600万台超となっている点火スイッチ問題。こうしたユーザーの一部がGM離れを引き起こしたら一大事、乗り換え時期に来ている車も多く、大幅値引き販売することで離反の危機を乗り越えようとしている。
それにしても、4月のGMの売上台数は7%伸びている。愛する米国を象徴するGMであり、GMが一大事なだけに、かえって購入する客が増加している可能性がある。問題隠蔽が明らかとなり、例え13人が死亡しても、3.11やイラク・アフガンの死亡者数にしてみれば、米国人にとって関係ないのかもしれない。
4月の自動車販売台数は全体で前年同月比8%増加している。№1のGMは7%増だったが、2番手のフォードは▲1%減少している。関係ないフォードが、愛国者により煽りを喰ったのかもしれない。
なお、点火スイッチ問題は、日本にあるGM車も対象となっているが、日本で対象車の乗り換えのため従業員販売価格が適用されるかは不明。ヤナセに聞いたらわかるだろう。

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