マツダ 17万2千台リコール CX-5、アテンザ、アクセラ エンストのおそれ

マツダは23日、下記のとおり、国交省にリコールを届け出た。

1、不具合の部位(部品名)
①原動機(インジェクタ)、②燃料装置(燃料リターンホース)、
③④⑤原動機(エンジン制御コンピュータ)

2、基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因:
① ディーゼルエンジンにおいて、インジェクタ取付ナットの締結力が不適切なため、インジェクタガスケットの面圧が低下することがある。そのため、燃焼ガスがシリンダーヘッドに吹き抜け、エンジンオイルが炭化し、炭化したエンジンオイルがオイルストレーナを詰まらせ、油圧低下により警告灯が点灯し、そのまま使用を続けると、エンジンが焼き付き、最悪の場合、エンストに至るおそれがある。

② ディーゼルエンジンにおいて、整備作業時の燃料リターンホースの取扱いが不明確なため、当該ホースに係わる作業時に交換されなかった場合、ホース取付部のシール性低下やホース内部に亀裂が入ることがある。そのため、そのまま使用を続けると、ホース取付部や亀裂部から燃料が漏れるおそれがある。

③ ディーゼルエンジンにおいて、減速時のエンジン制御が不適切なため、気筒内圧力が低下し、吸気バルブの閉じ力が低くなることがある。そのため、吸気バルブとバルブシート間に煤が挟まり圧縮不良となって、エンジン回転が不安定になるほか、最悪の場合、エンストに至るおそれがある。

④ ディーゼルエンジンにおいて、インジェクタ制御回路の電圧変化によるノイズ対策が不適切なため、当該回路に許容を超える電流が流れることがある。そのため、回路が損傷し短絡することでヒューズが切れ、燃料噴射が停止しエンストに至るおそれがある。

⑤ ディーゼルエンジンにおいて、過回転制御が不適切なため、アクセル全開等の際、吸気経路内のブローバイガスに含まれるオイルが燃焼室内で燃焼し、エンジン回転が上昇することがある。そのため、エンジンの潤滑が不足して焼き付き、最悪の場合、エンジンが破損するおそれがある。

3、改善措置の内容
① 全車両、インジェクタ取付ナットを増し締めする。また、油圧を点検し、油圧に異常が確認された場合は、エンジン内部を洗浄し、オイルストレーナとエンジンオイルを交換する。
② 全車両、燃料リターンホースを改良品と交換する。
③ 全車両、制御プログラムを対策プログラムに修正する。
④ 全車両、制御プログラムを対策プログラムに修正する。
⑤ 全車両、制御プログラムを対策プログラムに修正する。

4、不具合件数
① 222 件
② 15 件
③ 370 件
④ 98 件
⑤ 46 件

5、事故なし

6、対象車両:CX-5、アクセラ、アテンザ(3車種10型車)

7、対象台数:
① 60,617 台
②159,900 台
③172,095 台
④146,702 台
⑤172,095 台
合計:172,095台

8、製造期間:平成24年2月13日~平成29年2月2日

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