GM 点火スイッチ問題でたったの35百万ドルの制裁金  

GMは16日、点火スイッチの欠陥放置問題で米運輸省から35百万ドル(約35億円)の制裁金を課されたと発表した。
米道路交通安全局(NHTSA)によると、修理部品の完了日程に関するいかなる変更も当局に通知することが含まれた「前例のない監督要求」にも合意したという。
以上。
トヨタ問題では、米司法当局とトヨタは12億ドル(1200億円)で和解している。しかも、トヨタ問題はかなりの部分が裁判でトヨタ側が勝訴していた。しかし、トヨタ側はいつまでも裁判等で引っ張れば、顧客に対して信用毀損になると判断し和解した。
GM問題は、まだ司法当局ではないが、運輸省からのこうした制裁により、ウヤムヤにされるおそれがある。当然星条旗=GMだからだ。
GMの問題は、10年前の車両開発段階から、点火スイッチ問題(運転中、鍵が接触しなくなりエンジンが作動しなくなる怖い問題)はわかっていたという調査委員会の報告があり、その後製品化されても、リニューアルされても問題を放置し続けたままだったという。
当問題では13名がこれまでに死亡したとされているが、過去の該当車の多くの事故も再捜査すれば、事故件数等は膨大に増加するとも言われている。
問題の点火スイッチ(イグニッションスイッチ=エンジンキー)の改修の部品代は1台当たりたったの200円から500円の間だというから呆れるばかりだ。

最近のアメリカのカーサプライヤーの評価では、サプライヤーの技術的・金額的要求事項などについて評判が一番悪かったのはGMをはじめとする米自動車メーカー各社で、逆に評判がよかったのは、トヨタ・ホンダ・日産など日本勢が上位を独占したそうだ。サプライヤーの技術的な提案など耳を貸さないGMの体質がサプライヤーの評価からも窺い知れる。

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