韓国を怒らせたVW 32車種8.3万台の認証取り消される

VWの約12万台の不正排ガス問題車両を抱える韓国、米国並みに補償せよと、しかし、VWは韓国当局の販売契約では米国のような補償リスク契約を交わしておらず、リコールのみの対応。それに対して激怒した韓国当局は、過去にさかのぼり、不正がないか徹底調査、そうしたところ、山のように些細な問題が出てきた。当然、韓国の検査機関との馴れ合いから生じたものと見られる。

韓国環境部は2日、VWが韓国で性能試験の成績書を偽造、改ざんして認証を取得した問題で、VWとVWグループの32車種・80モデル、計約8万3000台に対し認証の取り消しと販売差し止めの行政処分を出したことを明らかにした。

2009年から今年7月25日まで韓国で販売された車両で、このうち27車種は最近まで販売されていた。

内訳をみると、排ガス試験成績書に偽造があったのは24車種、騒音試験成績書の偽造は9車種だった。

両成績書を偽造した1車種を含む。

エンジン別にはディーゼル車が18車種、ガソリン車が14車種となっている。

環境部は、騒音試験成績書の偽造は関連法に課徴金条項が無いため、排ガス試験成績書が偽造された24車種、5万7000台についてだけ、178億ウォン(約16億4000万円)の課徴金納付を命じることにした。

また、アウディ「A5スポーツバック35TDIクワトロ」の3モデルは、2015年10月に導入された環境部の検査によって電子制御装置(ECU)のソフトウエアを無断で変更していたことが確認された。

環境部は、VW側に検査不合格を通知するとともに、新しいソフトウエアに変更するようリコール(無償回収・修理)を命じた。

この3モデルはこれまで5800台が販売されたとみられる。

VWの認証書類の偽造は、環境部が1月27日にVWを大気環境保全法違反の容疑で検察に刑事告発し、検察がVW事務所を捜索した際に明らかになった。検察は7月6日に環境部に知らせた。

 

VWは2007年以降、韓国で約30万7000台を販売してきた。

このうち認証取り消しは、昨秋の排ガス不正発覚による12万6000台に今回の8万3000台を加え計20万9000台と、全体の68%となる。

環境部は、VWが認証取り消し車両の認証をあらためて申請する場合には書類の検討だけでなく試験も実施して確認する。

以上、

 

今回の韓国当局のVWに対する激怒の結果浮上したのが、日産のキャシュカイの排ガス不正問題(日産は不正を認めていない)。輸入ディーゼル車20車種を検査した結果明らかになったもの。

問題は、世界一厳しいとされる欧州基準が、ディーゼル車に限っていえばザル規制だったことだろう。

20車種のうち18車種で、排ガスが規制値の10倍から20倍排出されている現実だ。

それは、エンジンが過熱して損傷を受ける危険性を排除するため、排ガスを抑制するための排ガス再循環装置(EGR)を停止されてもよいことになっていること。

17車種はおおよそエンジンルーム温度が45度になるとEGRの稼動を停止させるプログラムが搭載され、日産キャシュカイだけが35度に設定されていたという。EGRを稼動させなければ、排ガス規制値の10倍から20倍が排出されているという。

設定温度が低かったことから日産車だけが摘発された。

しかし、炎天下の室内温度でも、夏場になれば炎天下では40度以上になり、春秋でも晴れの日は30度以上になる。エンジンルームならば、50度くらいにはなっていることだろう。

そうしたことから、ほとんどのディーゼル車の走行実態は、規制値の10倍以上の排ガスをガンガン出しながら走っていることになる。

そうしたことが韓国当局の実証検査で判明したことは非常に有意義であった。

欧州基準のユーロ5・6の規制そのものがデタラメであった。

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