排ガス不正疑惑 韓国日産に対し集団訴訟 制裁金・販売禁止処分・刑事告発
韓国日産がVWと類似の排出ガス操作を行っていたことが確認されたとして訴訟逆風を迎える見通しだと韓国紙が報道している。
17日、韓国メディアによれば法務法人バルンは、韓国日産のスポーツ用多目的車(SUV)「キャッシュカイ」の所有者らを集めて韓国日産や韓国内のディーラーを相手取り、近くソウル中央地方裁判所に不当利得返還請求訴訟を起こすことにしたという。
これは前日の16日韓国環境部で、昨年12月から今年4月までに国内で販売されたディーゼル自動車20車種を調査した結果、韓国日産がキャッシュカイの排出ガス量を不正操作する任意の設定をしたと判断したと明らかにしたことに伴ったもの。
韓国で輸入車関連の集団訴訟が提起されたのは、昨年のアウディ・VWに続き今回が2番目。
以上、韓国・中央日報
日産は疑惑を否定し続けている。日産は欧州では合格しており、欧州基準を継承する韓国でも問題はないとしている(韓国の規制基準は、EUと自由貿易協定を締結しており、燃費や排ガス規制については、韓国車を輸出するため、欧州基準に準拠させている)。
ところが、韓国環境部は、欧州と韓国とでは検査基準が異なると述べ、韓国日産に対して、キャッシュカイの在庫の販売禁止処分と制裁金3億3千万ウォンを課す構えである。また、韓国日産社長を刑事告発するという。
韓国VW問題では、韓国VW社長を、リコール計画が不誠実だとして刑事告発していたが、発覚後時間が経過してからだった(米当局2014年9月18日不正プログラム設定と発表、韓国での刑事告発は翌年の1月20日報道されていた)。
反日丸出しの制裁ともいえよう。
ただ、日産も何が問題なのか、明確に発表する必要がある。
韓国環境部が主張している20度C以上の常温運転(=エンジン吸気温度は35度C)では排ガス装置(窒素酸化物排出を抑制する排ガス再循環装置の作動停止)が機能しなくなるとは、いったいどういうことなのだろうか。VWと同じ発想なのだろうか。
日産は、地球環境を共有する世界市民に対して、回答する義務と責任がある。