日産 韓国で排ガス不正装置取付で販売停止・リコール命令か 「キャシュカイ」

日産の韓国法人が、現地で販売しているディーゼル車に、排出ガス量を不法に操作した疑いがあると認定され、販売停止となる見通し。

韓国の環境省によると、「韓国日産」が販売しているディーゼル車「キャシュカイ」(元日本で販売していたデュアリス (DUALIS)、ミドルサイズのクロスオーバーSUVで、「キャシュカイ」名でその後もモデルチェンジし海外で生産されている。日本では販売されていない)を検査したところ、一定の温度を超えると、排出ガス循環装置が止まる現象が確認され、正常な制御方式ではない設定がされていたと認定した。

 

同環境省は、キャシュカイをテストする過程で室内外の排ガス再循環装置が作動を中断する現象を確認したと説明。この装置は、排ガスの一部を燃焼室に再流入させ燃焼温度を下げることで窒素酸化物の排出量を減らすもので、35度C(外部温度20度Cでエンジン吸気温度は35度Cを超えるという)を超えると止まる機能をする装置が取り付けられていたといい、2010年以降、主にディーゼル車に装着されているという。

この車両は、韓国の国内で、これまでに814台が販売されているが、韓国環境省は、販売された車両には、リコール命令を出すほか、未販売の車両には、販売停止命令を出す方針。

この件について、韓国日産は、「いかなる車両にも不法な操作をしたことがない」としている。
以上、

 

マツダのクリーンディーゼル車を除く、多くのディーゼル車が燃焼効率低下の問題から寒冷地などで一定気温以下になると、排ガスの制御装置の機能を停止させるシステムを導入していたことが判明、世界の寒冷地で問題となっている。

ただ、今回の案件は、一定気温以上であり、別の操作のようだ。

 

「キャシュカイ」は、英国の日産工場で生産されており、EUとのFTA(自由貿易協定)により、英国から輸入されたものと見られる。1.6Lディーゼルエンジン搭載モデルが韓国では販売されている。

昨年10月から、東風日産乗用車を通じて中国での発売を開始。中国向けでは、1.2L直噴ターボエンジンと2.0L直噴エンジンの2種類のガソリンエンジン車。

欧米に弱い韓国。特に日本車や日本の物品はターゲットになりやすい。

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