ドイツの車載用ポンプメーカー「GPM」を買収/日本電産

日本電産株式会社は子会社のNIDEC MOTORS&ACTUATORS(GERMANY) GmbH(以下、「NMA(G)」)を通じて、ドイツの車載用ポンプメーカーであるGerate-und Pumpenbau GmbH Dr.Eugen Schmidt(以下、「GPM」)の持分100%をGPMの創業家から取得することに合意し、持分譲渡契約書を締結した。

1.本件取引の背景と目的
当社グループは、2006年12月にフランスValeo社のMotors&Actuators事業(現:日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ株式会社)を買収して以来、2012年12月には中国の江蘇凱宇汽車電器有限公司(現:日本電産凱宇汽車電器(江蘇)有限公司)による第三者割当増資の引受けによる資本参加、2014年1月には当社子会社の日本電産サンキョー株式会社による三菱マテリアルシーエムアイ株式会社(現:日本電産サンキョーシーエムアイ株式会社)の買収、2014年3月には株式会社ホンダエレシス(現:日本電産エレシス株式会社)の買収等、車載事業を日本電産グループにおける重点事業の一つとして、M&Aを積極展開して参りました。
今般買収するGPMは、欧州市場におけるトップクラスのシェアを有する車載用ポンプメーカーであり、ウォーターポンプやオイルポンプ、モジュールポンプの開発・製造・販売をしております。
世界的なCO2規制強化トレンドの下、自動車OEMはアイドリングストップ機能搭載車、ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)等の開発・生産を強化しております。このような中、機械的可変式ウォーターポンプや、モータを動力とする電動ウォーターポンプ(EWP)や電動オイルポンプ(EOP)の飛躍的な需要拡大が見込まれます。当社グループの日本電産トーソクが電動オイルポンプを商品化していますが、当社のモータとGPMのポンプを組み合わせることで、成長が見込まれる電動ポンプ市場へ更に大きく一歩を踏み出すことが可能となります。加えて、当社グループの日本電産エレシスが有しているコントロール技術を活用することで、電動ポンプのパワーパック化の強化を図ることが可能となり、自動車の電動化トレンドの下、飛躍的な成長を果たすことが見込まれます。

本件取引により、当社グループの目指しているモータ単体からモジュール化・システム化に対応したビジネスへの展開を更に進め、顧客ニーズに応える高付加価値ビジネスへのシフトを加速していくことができると考えております。

2.GPMの概要
(1)社名:Gerate-und Pumpenbau GmbH Dr.Eugen Schmidt
(2)本社所在地:マーベルスロッド(ドイツ テューリンゲン州)
(3)設立:1939年
(4)主要拠点:ドイツ(マーベルスロッド)、ブラジル(インダイアトゥーバ)
中国(蘇州)
(5)主な事業の内容:乗用車・商用車向けポンプおよびモジュールの開発・製造・販売
(6)従業員数:1,047人(2013年12月31日現在)
(7)持分権者:Andreas Schmidt(50.6%)、Eva Dohler(※2)(37.5%)
Gabriele Liebtrau(11.9%)
(8)売上高265.9百万ユーロ(2013年12月期)
(9)資産内容:流動資産 95.2百万ユーロ(2013年12月期)
固定資産 83.6百万ユーロ(2013年12月期)

※2「Eva Dohler」の正式表記は添付の関連資料を参照

3.GPM取得の概要
(1)対価
対価は現金と致します。
(2)決済及び資金調達方法
手元現預金を充当致します。
(3)取得のストラクチャー
当社が持分譲渡契約書の契約当事者ですが、当社子会社のNMA(G)がGPMの持分100%を譲り受ける予定です。
(4)今後のスケジュール
平成27年2月 クロージング(予定)
なお、規制当局の認可状況等の事情によっては、クロージング時期が変更される可能性があります。

4.今期の業績に与える影響
本件取引が今期の業績に与える影響につきましては、詳細が確定次第、証券取引所における適時開示規則に基づき適切に公表するとともに、業績予想の修正がある場合には改めて適時にお知らせ致します。

以上
日本電産株式会社 – Nidec Corporation

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