エアバックのタカタ 大丈夫か 2004年危険性を自主調査結果隠蔽とNYT報道

タカタのエアバッグ欠陥問題をめぐり、米民主党議員は7日、司法省に対し刑事捜査を開始するよう要請した。
要請したのは、リチャード・ブルーメンソール、エドワード・マーキー上院議員の2人。
タカタの社員が2004年に、エアバッグの危険性について調査し、テストの暫定結果が懸念すべき内容になったにもかかわらず、その後調査を中止していたとのニューヨークタイムズ(NYT)紙の報道を受けて、両議員が声明を発表した。
「タカタがエアバッグの欠陥を示すテスト結果を隠ぺいし廃棄していたとの報道やその他の証拠を踏まえると、司法省の刑事捜査が必要なことは明らか」としている。

<ニューヨーク・タイムズ7日の記事関係>
日本の自動車部品メーカーのタカタのエアバッグの不具合をめぐる問題で、米ニューヨーク・タイムズは7日、同社が2004年、当時社内でおこなったエアバッグの部品の試験で破裂につながる兆候が出た結果を隠蔽していた、と報じた。
同日朝刊1面に掲載された記事によると、同社は04年、米アラバマ州でエアバッグが破裂した事例報告があった後、ミシガン州の米国本社で、通常の業務時間外に秘密裏にエアバッグの試験をおこなった。
試験では、事故時にエアバッグを膨らませる「インフレータ」と呼ばれる部品にひびが入り、破裂につながる兆候が見つかった。だが、同社幹部はこのデータを消去させ、部品をゴミとして処分させたという。
記事では、同社は試験についてのコメントを拒否した、としている。
問題のエアバッグは衝突時に金属片が飛び散るおそれが問題になっている。米国では少なくとも死亡事故が2件起き、リコール(無償回収・修理)の対象は日米で計1千万台を超えた。
以上、

NYTの報道が事実だとしたら大変なことになる。NYTは韓国の反日批判の片棒を担いで何回ともなく日本批判を展開した新聞社、今回も反日批判の一環で報道しているとも見られる。当然、調査費用名目でどっかから巨額の裏金をもらっている可能性もあるが・・・。

タカタにしても、今だ原因さえまだわからぬとおかしな発言をしている。トヨタが当該のエアバックを最初にリコールをしたのは昨年4月(他社メーカーも追随)である。それもタカタからの通知によるとしていた。そして本年の6月11日、トヨタが追加して大量リコールした。そのリコールに当たりトヨタ・国交省・タカタで問題について、事故に至る可能性につき、ある程度究明していたはずだ。国交省はその結果、他社もリコールするように指導し、今年6月に2回目の大量リコールとなった。

NYTは、エアバックだけが原因で死亡したかのように断定しているが、死亡との因果関連はあるにしてもエアバックだけで死亡したと断定することはできない。なぜなら、何かに激しく衝突した時にしかエアバックは作動せず、衝突した時に、当該のエアバックの破片が身体に損傷を与えたとしても、その時、生命がどうであったかは誰にもわからないからだ。

タカタ製エアバックリコール 世界の対象台数
 
世  界  
うち国内
対象車種(主に2001年~2004年の製造車)
トヨタ
431
96
カローラ、カローラフィールダー、アルファードGなど
ホンダ
317
94
ストリーム、フィット、CR―V、アコードなど
日産
124
27
キューブ、エクストレイル、コモ(いすゞ自動車にOEM供給)など
マツダ
20
2
RX―8、アテンザ
合計
892
219
 
・当資料は2014年6月22日段階の数値。2013年4月以降の各社の届出台数をもとに作成。
・その後、ホンダは全世界で500万台に搭載とされ、BMW・GMなど海外メーカーも別途リコールを行っている。

 

<発 端>
トヨタが昨年(2013年)4月11日に国交省へ届け出たリコール内容である。
助手席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の成型工程が不適切又は成型後の吸湿防止措置が不適切なため、密度が不足したガス発生剤が組み込まれたものがある。そのため、エアバッグ展開時にインフレータ内圧が異常上昇し、インフレータ容器が破損して飛び散り、出火するおそれがある。
以上。

トヨタは当日、カローラなど計304,862台をリコール。
日産は当日、キャラバンやサファリなど計137,185台をリコール
マツダは当日、RX-8やアテンザなど4,384台をリコール
ホンダも当日、アメリカホンダが国内に逆輸入されたシビックGXを259台リコール。
いずれもリコール原因は「部品メーカーからの通知による」としている。
トヨタが本年6月11日カローラやアルファードなど648,081台を追加してリコールした。それを受け国交省は、ほかのメーカーもリコールするように指導、日本の他社メーカーも6月23日リコールを届け出た(ホンダは計620,484台、日産は計128,130台、マツダは11,832台)。そして、米国へ問題が拡散していった。特にホンダは海外生産が多く約半分の台数にタカタ製エアバックを搭載していたことから、大問題となっている。今や安全局や議会で大火事になっている。

タカタ(エアバックで世界第2位)は、全世界の車両メーカーに納品(当該製品は3,000万台に搭載されているとロイターが報道している)しているが、どうして当時(2013年4月11日以前)、可能性のある全部の車両についてリコールをしなかったのだろうか。
あまりにリコール台数が多くなることから、オーナーの経営者は損害を回避すべく、また企業防衛から行わなかったのだろうか。小糸工業(飛行機シート強度偽装)を見ているようだ。しかし、タカタには親会社がない。
当事案は、アメリカにとって、貿易摩擦による日本タタキの格好の餌食になりつつある。トヨタが過去そうであったように・・・。
何か、心配でたまらない。
報道では、2004年当時、海外展開を急ぎ、海外生産の品質レベルに問題があったのではないか・・・、過去の記録もない状態とも報道され、同社の経営体質問題が取りざたされてもいる。

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