中国「世界消費者権利デー」にフォード「クーガ」大宣伝 大ブーイング シャフト破損問題

フォードの「クーガ」が3月15日の「世界消費者権利デー」のイベントに加わらず、膨大な費用をかけて大広告を打ったことが、多くのメディアの怒りを買っている。
人民日報を含む多くの大型メディアが、長安フォードを批判し、国家質量監督検験検疫総局(質検総局)に資金を拠出して調査を行うよう提案するなど広が利を見せている。
(恒例の3.15で本年は、日本のニコンD600が黒斑点で槍玉に上がり、販売停止を求められ、ニコンは即販売停止と改修をはかっている。・・・ニコンも情けない)

人民日報によると、長安フォードの「クーガ」や「フォーカス」に問題が出現し、特に「クーガ」にはシャフトの破損という深刻な問題が出現した。その問題と長安フォードのオーナーや消費者に対する態度は、フォードの代表・極東責任者・長安フォード代表の誰一人謝罪せず、怒りを買っている。
「クーガ」のシャフト破損をめぐる公式の対応は奇妙なもので、前後に矛盾があり、最終的にはリコール(回収)することになった。ナックルが破損したためシャフトも破損したとして、原因を原材料の問題に帰し(業界では設計の問題が疑われている)、消費者は自らの権利を守ることが出来なかった。
その後、発売からまもない「モンデオ」でもシャフト破損が起こり、これに「フォーカス」のオイル漏れへの対処が不十分だったことが加わり、長安フォードのシャフト破損をめぐる一連の問題とその対応は、2013年から現在まで、中国の自動車業界で最も「有名」な事件となり、自動車産業、消費者、オーナーの間で語りぐさとなっているという。

また、 トヨタの例をとり、2010年3月2日、トヨタの豊田章男社長は、米国下院議会の公聴会で謝罪すると、すぐさま中国へ移動し、メディア発表会を開催、フロアマット、アクセルペダル、制動装置の問題について説明するとともに、中国の消費者に対して公開の場で頭を下げて謝罪し、問題から逃げなかったと記している。

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