豪州フォード/3年後生産停止へ

資源高でバブルに沸いたオーストラリアであるが、今や不況の真っ只中。
アメリカのフォードは、系列のフォード・オーストラリアを、オーストラリアドル高などの影響で販売不振に陥っているとして、3年後の2016年にオーストラリアでの自動車の生産を中止することを明らかにした。
2012年度の最終的な損益は1億4100万オーストラリアドル(約141億円)の赤字となり、過去5年間の損失は約600億円に上ることを明らかにした。
そのうえで、3年後の2016年の10月いっぱいで、オーストラリアでの自動車の生産を中止すると発表した。
この背景には、オーストラリアドル高や、高い労働コストなどにより、日本や韓国からの輸入車に対する競争力の低下があるとみられている。
生産の中止により、オーストラリア国内の2つの工場で働く1200人の従業員が解雇されるという。オーストラリアでは、先月にも、アメリカのGM=ゼネラルモーターズの車をライセンス生産しているホールデンが、オーストラリアドル高などによる販売不振を理由に500人の従業員の削減を発表している。
オーストラリアもオーストラリアドルをジャブジャブ発行して、オーストラリアドル安にすれば、輸出により救われる。オーストラリアドルは、同国の資源のファンタメンタルな面から、一方、米ドルがシャブ漬けになっており、相対的に高くなっている。

あわせて読みたい