米環境保護局(EPA) 欧州排ガス規制基準はザル法と指摘 プログラム廃止必要と

米環境保護局(EPA)のグランドラー交通・大気汚染管理局長は26日、欧州議会委員会で証言し、域内の排ガス検査は数十年間、不十分とみられてきたと指摘、相当強く履行を迫ることが必要との認識を示した。

グランドラー氏は「良質の基準や試験手順を整えるだけでは不十分」と指摘。実際の履行状況などが非常に重要で、主要課題とした。
実際に走行中の排ガス測定をめぐって、EU規制当局が取り組むべき作業が残っていると指摘した。
グランドラー氏は、EPAが1990年代、排ガス抑制ソフトウエアのような装置の使用をめぐって、自動車業界に科した罰金総額は10億ドルと説明、「強力な抑止力」になるとの認識を示した。
以上、

原油安で大飯食らいのピックアップトラックがバカ売れするアメリカ。
石坂が多く登坂力に優れるディーゼルエンジン車が主力を占める欧州。

排ガス規制の厳しさでは世界をリードするとされてきた欧州基準、しかし、「ザル法」であることが今や明らかになっている。

例えば、排ガスを抑制するために用いられるEGR装置(排ガス再循環燃焼装置)、装置を作動させエンジンが高熱化、エンジンが損傷する危険性があり、そうした場合、EGR装置の稼動を停止させても良いという規定が設けられている。
EGR装置を稼動させなければ、排ガスは垂れ流し状態になり、すでに、ほとんどのディーゼル車が規制値の10倍から20倍以上で走っていることが判明もしている。(皮肉にもVW問題が1年経つ現在でも地球上に極度の排ガスをバラ撒いている)
(破損を回避させるためエンジンルーム内温度で制御プログラムによりEGRを停止させる。35度設定(日産D車)と45度設定(ほとんどの欧州D車)となっている。春夏秋に天気が良ければすべてEGRは機能せず、地球上に排ガスを規制値の何十倍も正規にバラ撒いていることになる)

こうしたことは、排ガス規制には金がかかり、それをクリアするために、実際は排ガスタレ流しという苦肉の策を欧州環境規制当局自ら取っていることになる。

こうした策は、欧州でも自動車産業をリードするVWとドイツ政府が主導したと見られるが、独政府当局がVWの求めに応じて、欧州規制当局に諮ったものと見られる。VWと独政府は一心同体であり、州政府が大株主であったり、政府の要職者が、天下ったり、業界団体のボスに就任したりして、政府とVWが密着プレーを行っていることによるもの。

欧州が環境にやさしい国々どころか、車に限っては最悪であることを世界に知らしめている。

あわせて読みたい