FCAジープチェロッキーなど140万台リコール 遠隔操作でハッカーの脅威実証

自動車が便利になるのはよいが、ナビなど通信回線を車内に取り込み、エンジンなどの回路とつながっていた場合は、遠隔操作が可能となり、ハッカー攻撃で便利どころか致命傷になる恐れが出てきている。こうした問題は日本のメーカーも同じだ。

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA、フィアットが破綻したクライスラーを買収した統合会社)は24日、米国で約140万台をリコール(無償回収・修理)すると発表した。
ハッカー攻撃を予防するため、車両に搭載された無線通信ソフトウェアを更新する。
最近実施されたサイバーセキュリティ専門家の実験で、ネットを使い走行中の車両のエンジンを停止させることが可能であることが明らかになったことを受け、ネット接続機能を備えた車両の安全性をめぐり懸念が高まっている。
専門家らは、高速道路を走行中のフィアット・クライスラー車両のテレマティクス(自動車のコンピューターと無線通信を組み合わせたカーナビなどのサービス)にハッカー攻撃を加え、エンジンやステアリング、ブレーキを遠隔操作したという。
リコールの対象となるのは、2014、15年モデルのジープのスポーツ多目的車(SUV)の「ジープ・チェロキー」や「ジープ・グランドチェロキー」、2015年モデルのダッジのスポーツクーペ「チャレンジャー」など。
フィアットは今回の問題に絡み、ケガなどの報告は受けていないとしている。
以上、
ターゲットを絞り込み、ターゲットの車両を遠隔操作できれば、これほど優れた武器はない。車も飛行機も同じ。通信回線と回路が繋がっている以上、遠隔操作はいずれ可能となる。今ではスマホまで取り込むことができるようになっており、サイバー攻撃の脅威は拡大するのみ。通信回線と車の機能の回路を完全に分離、これまでどおり機能部分は非外線で独立させておくしかない。
今では車両メーカーは遠隔操作で、ユーザーの車両の故障部分などの把握ができようが、セキュリティ上は危険にさらされることになる。
当リコールは先ほど掲載のリコールとは別物。今回のリコールは、先ほどのリコール隠しを和らげる効果があり、FCAの計算づくのリコールだろう。

あわせて読みたい