GM 死亡事故のスイッチ不具合 97万台追加リコール

米ゼネラル・モーターズ(GM)は28日、イグニッション・スイッチ(始動装置)の不具合に伴うリコール(回収・無償修理)で、新たに97万1000台をリコール対象とすることを明らかにした。
対象となるのは、2008─2011年型の「シボレー・コバルト」「シボレー・HHR」「ポンティアックG5」「ポンティアック・ソルスティス」など。
GMは2月、イグニッション・スイッチ(始動装置)の不具合で162万台をリコール、そして今回97万台のリコールとなり、合計すると約260万台のリコールとなる。

1台あたりの改修部品代は、GMの部品業者見解では500円もかかわらないとしている。しかし、GMが認めているものだけでも12名が当原因で死亡したとされており、対象車種が増加するほどに、その死亡人数は増加するものと見られる。

米司法当局は、トヨタに対して12億ドルの制裁金を支払わせたが、GMでは、自社の調査で2001年の開発段階から判明していたとされる当イグニッションスイッチ問題に対して、どう判断するか見ものである。

3月28日追加発表。
「シボレー・コバルト」
「シボレー・HHR」
「ポンティアックG5」
「ポンティアック・ソルスティス」

なお、自動車安全の監視団体であるセンター・フォー・オート・セーフティーは3月13日、GMの点火スイッチのリコール(回収・無償修理)問題に関し、エアバックが作動しないことが原因で、303人の死亡につながったとする新たな調査を公表している(GMは否定している)。

3月25日、「シボレー・コバルト」を運転していて3人死傷した事故の遺族が、リコールすべき車両をリコールせず事故にあったとして5万ドル超(約5億円超)の損害賠償請求訴訟をミネソタ州で起こしている。
やっと動き出した米道路交通安全局(NHTSA)であるが、今まで動かなかったのは何故であろうか七不思議である。遅ればせながら、やっと議会や司法当局も動き出している。

<別途、エアバック不具合155万台>
GMは3月17日分では、エアバッグ展開の不具合として合計155万台をリコール
スポーツタイプ多目的車(SUV)118万台
(同社のSUV車にはGMC Yukon、GMC Acadia、GMC Terrain、Yukon Denaliなどがある)
「キャデラック」6万3,900台、
フルサイズバン30万3,000台
のリコール。

あわせて読みたい