来年のF1韓国開催白紙に 何とまぁ4回の累積赤字▲173億円

F1

メイン観客席もスカスカの韓国インターナショナルサーキット場

開催しても観客動員やスポンサー不足から赤字続き、レーサーからも宿泊施設なども含め対応が酷評されてきた韓国でのF1開催であるが、世界のサッカー界に現生で君臨する現代のボンボンが大金を出さない限り、来年の開催は、これまでも疑問視されてきた。

韓国紙によるとF1大会を主管する国際自動車連盟(FIA)傘下の世界モータースポーツ評議会(WMSC)は4日(現地時間)、フランス・パリで総会を 開き、2014年F1カレンダー(日程)から韓国・米国(F1より過激なインディカーレースが主流)・メキシコの3ヶ国を除外した。

韓国グランプリは当初、F1運営会社「フォーミュラワン・マネジメント(FOM)」側との契約で2010年から16年までの7年間開催することになっていた。

しかし、大会が4回開かれた時点で、韓国は開催国リストから外され、残り期間中の開催にも赤信号がともったことになる。

リストから外された最大の理由は、韓国のF1組織委員会と運営のFOMが開催権料引き下げをめぐり行った交渉が、決裂したためとみられている。

韓国の組織委員会は、財政難を理由に、昨年4370万ドル(約44億4000万円)だった開催権料を今年2700万ドル(約27億4000万円)と半分近く引き下げ、来年の大会では更に2000万ドル(約20億3000万円)にまで削るようFOMに要求してきた。

このため交渉が遅々として進まなかったことから、比較的開催権料の負担が小さい4月に開催する案も話し合われた。

韓国のF1組織委員長の全羅南道知事(レース会場がある道知事)は5日、「累積赤字が1800億ウォン(約173億円)を上回る状況では、今年10月の開催から間もない来年4月に大会を開催すれば赤字幅がさらに広がる。開催権料を大幅に引き下げるか、開催時期を6ヶ月遅らせる案についてFOMと交渉したが通らなかった。交渉が決裂したため、FOMは来年の大会から韓国を除外した」と説明したという。

これを受けて韓国の組織委員会は、2015年にF1大会を再度開催する方針に変更した。パク知事は「FOMとの交渉は継続する。5回目の韓国グランプリは来年を飛ばして15年4月ごろ再開する計画だ」と語っている。

しかし、専門家らは「現実的に見て、一度中断したF1大会を残り2年で再開するのは難しい」と否定的な見方をしている。来年の開催が、白紙化されたことで対外的に信頼度が落ちただけでなく、開催権料交渉も原点に戻りゼロからする必要があるからだ。これまでに一度中止されて契約期間内に再び大会を開催した前例はない。

全羅南道も「大会白紙化を招いた」という非難を避けられない。全羅南道はF1大会招致時、財務能力を考慮せず、政府の同意も取り付けずに大会を開き物議を醸した。

赤字額が膨らみ、国会でもF1大会の妥当性について何度も指摘されている。しかも大会が開かれるたびに交通問題や宿泊施設不備が問題になり、海外メディアの批判的な報道も後を絶たなかった。

以上、

長年のバイクや車のレース素地がなく、見栄と日本への対抗心だけで開催していた韓国のF1レース、観客動員数も少なく、スポンサー企業も集まらず、大損害を出し続けてきた。大金持ちの現代やサムスンが、開催料の44億円くらいポンと出さなければ、開催は無理。

サッカー界で君臨している現代のボンボンさえ大金を出さないのは、F1車とまったく現代車が関係ないからであろう。

日本車各社は、こうしたレースに大枚をかけ、技術向上や技術の蓄積をはかってきた。真似や受け売りだけでは、技術の進歩には限度がある。

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