現代自動車/対ドルのウォン高で四半期営業利益減 昨年441万台

現代自動車は2012年、過去最高の441万357台を世界販売した。しかし、対ドルウォン高で第4四半期の営業利益は、前年四半期比11.7%減少した。

同社の2012年の売上高は約7兆1,460億円、営業利益は約7,129億円、当期純利益は約7,652億円に上った。

しかし、現代自動車やサムスン・LGなど輸出を急拡大させ、それに伴い国力を現す為替レートも上昇、ウォンが対ドルで昨年6月から上がりはじめ、今では約10%以上ウォン高となっている。

そのため、2012年の第4四半期は、前年同期比10.7%増の約1兆9,258億円の売上高を計上したものの、営業利益額は同比▲11.7減となった。販売台数は、前年同期より11万7,314台増の122万6,847台と絶好調。(2013年もフランスの自動車業界が悪ければ、ドイツのように中国に大きな販売チャンネルを持たないフランスがカンカンになると思われる)。今後欧州では、過去、日本の自動車メーカーがそうであったように欧米での工場生産が求められることになろう(現代自動車は中国での生産を除けば、海外生産比率は大きく落ちる)。

今では、経済低迷の欧州にあっては、韓国車が席捲しており、乱立する大手欧州自動車メーカーが軒並み欧州市場で前年比大幅に販売台数を落とし、韓国車だけは安いことから大きく売上台数を伸ばし市場占有率も7%に達し高めている。

 

こうした輸出企業の勢いは、韓国の国力を上昇させ、為替レートがウォン高に走っている。韓国紙もウォン高は国力の表れと評し大喜びである。(円表示額は1ウォン0.0845円で換算している)。

円安との関係は第4四半期には殆ど生じていない。

ただ、今後は、強い国である韓国のウォンに対して、弱い国である日本の円との関係が、海外市場で生じてくるかもしれない。

それでも日本円が対ドルで120円に下落することもない(あったら日本円の暴落を意味する)ことから、世界で強い韓国の現代自動車には、島国の小さな日本の円安は殆ど関係ないと思われる。

また、自動車の主要部品が日本から韓国に輸出されており、ウォン高効果で自動車部品を安く調達することができ、ますます現代自動車は世界に勢い増すものと思われる。

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