GM/問題の点火スイッチ製造は、米デルファイと大連阿爾卑斯電子製だった

ロイターは7月17日、米自動車部品メーカーのデルファイ・オートモーティブは17日、少なくとも13人の死亡につながったGM車両の点火スイッチの不具合をめぐり、問題の点火スイッチはGMが「承認し、望んだもの」とし、GM側にその責任があるとの見解を示した。デルファイは、点火スイッチをGMに供給していた。
デルファイのCEOは、米上院での証言用原稿で、GMが納得したうえで問題となった点火スイッチの最終デザインを承認したとし、「GMの承認が最終的な仕様を決定した」という見解を強調したと報道している。

ロイターは6月25日、GMは約336万台の追加リコールの原因となった点火スイッチが、「中国の大連阿爾卑斯電子が製造した部品だった」と公表した。当初のリコールとは、部品の製造元が異なることを明らかにしていた。なお、大連阿爾卑斯電子は日本のアルプス電気の子会社だ。

ということで、当初の大量リコール分は、米デルファイ製だった。

GMは、承認したデルファイの点火スイッチ設計図面に基づき、大連阿爾卑斯電子=アルプス電気に製造させたものと見られ、同じ問題を抱えたままとなり、追加分も大量リコールとなった。
このことから、GMは、積極的にデルファイ設計図面を採用したものと見られる。当然、設計と価格は、GMにより同時に検討されたものと見られる。そして、より安価に調達できる大連阿爾卑斯電子に発注していたことになる。2000年から2011年モデルがリコールに該当している。

点火スイッチ問題が発生する前、自動車のサプライヤー業界の話として、アメリカの自動車メーカーは、いろいろな問題や改善をメーカー側に進言しても、開発・設計者たちがプライドが高く、受け入れることは稀だ。一方、日本などの海外メーカーは、サプライヤーの提案をよく聞き、よく受け入れると記載されていた。
そうした自動車メーカーの企業文化の違いが、GMの生産期間が長期間分に及ぶ点火スイッチの大量リコールにつながったと思われる。

アルプス電気の中国子会社大連阿爾卑斯(アルプス)電子は、アルプス電気のHPでは、DALIAN ALPINE ELECTRONICS CO., LTD.という100%子会社がある。
大連阿爾卑斯(アルプス)電子が、GMから提供された図面に基づき生産し納品していたら、大連阿爾卑斯電子側に問題はない。また、その可能性が高い。

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