ホンダ、日産、マツダ80万台リコール タカタ製エアバッグ不具合 国内外で292万台
ホンダ、日産自動車、マツダは23日、助手席のエアバッグに不具合があるとして、25車種計約80万8500台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。海外販売分を含めると約292万台が対象になり、各国で同様の措置を取る。
同じ部品を使うトヨタ車で1月、エアバッグが作動した際に火災が発生。同社がリコールしたことを受け、ホンダなども対応を検討していた。
対象車はホンダが「フィット」などと海外法人が製造した約66万8500台。日産が「キューブ」などといすゞ自動車にOEM供給する「コモ」(ワンボックスカー)の12万8130台、マツダが「アテンザ」など1万1832台。いずれも自動車部品メーカー「タカタ」のエアバッグを搭載している。
国交省によると、エアバッグを膨らませるガス発生剤の製造過程に問題があり、作動した際に設計よりも強いガス圧がかかって装置が壊れ、破片が飛んだり、出火したりすることがある。
トヨタも含め共通しているのは、車両製作期間が平成12年~平成17年までの分となっている。
<ホンダの国内のケース>(米国製ホンダ車の国内販売分は別)
1、不具合の部位(部品名):エアバッグ装置(インフレータ)
2、基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因:
助手席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の成型工程が不適切又は成型後の吸湿防止措置が不適切なため、密度が不足したガス発生剤が組み込まれたものがある。そのため、エアバッグ展開時にインフレータ内圧が異常上昇し、インフレータ容器が破損して飛び散り、出火したり乗員が負傷するおそれがある。
3、改善措置の内容:全車両、当該インフレータを良品に交換する。なお、改善措置用部品の準備に時間を要することから、部品が供給できるまでの暫定措置として、助手席用エアバッグの機能を停止するとともに、助手席サンバイザ部に当該エアバッグが作動しない旨の警告を表示する。
4、不具合件数0、事故の有無0
5、対象車両
フィット、シビックフェリオ、シビックハイブリッド、CR-V、モビリオ、ザッツ、モビリオスパイク、アコード、アコードワゴン
製作期間:2000年8月2日~2005年12月21日
対象台数:648,282台
<トヨタのリコール>再報
トヨタは6月11日、タカタ製の助手席用エアバッグに不具合があるとして、2000年12月から2004年4月に製造した国内64万8081台をリコールすることを国交省に届け出た。トヨタでは海外の162万台もリコールすることを決定しており、合計リコール台数は約227万台に達する。