トヨタ リコール/カローラ・ノア・アルファードなど64万台海外含むと227万台 タカタ製エアバック

トヨタは11日、下記車輌のエアバック装置に問題があるとして、リコールを国交省に届け出た。

1、不具合の部位(部品名) エアバッグ装置(インフレータ)
2、基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因
助手席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の成型工程が不適切又は型後の吸湿防止措置が不適切なため、密度が不足したガス発生剤が組み込まれたものがある。そのため、エアバッグ展開時にインフレータ内圧が異常上昇し、インフレータ容器が破損して飛び散り、出火したり乗員が負傷するおそれがある。
3、改善措置の内容 全車両、当該インフレータを良品に交換する。なお、改善措置用部品の準備に時間を要することから、部品が供給できるまでの暫定措置として、助手席用エア
バッグの機能を停止するとともに、助手席サンバイザ部に当該エアバッグが作動
しない旨の警告を表示する。
4、不具合件数 1件 事故の有無 室内焼損 1件
5、対象車輌名
トヨタ 「カローラ」、「カローラ ランクス」「アレックス」「カローラフィールダー」「アルファードG」、「アルファードV」「イプサム」「オーパ」「ガイア」「ソアラ」「ノア」「ヴォクシー」「ブレビス」「プロボックス」「プロボックス」「マークⅡ」「ヴェロッサ」「WiLL サイファ」「WiLL VS」
計20車種、65型式
6、製造期間:平成1 2 年1 2 月 4 日~ 平成1 6 年 4月1 9日
7、リコール対象台数:計648,081台
当リコールについての報道記事
助手席のエアバッグ装置が衝突時に膨らまず、出火する可能性がある。海外販売分を含め、こうした恐れのある車は約227万台に上るという。
2000年12月~04年4月製造分が対象。トヨタは昨年4月に同内容で約31万台のリコールを届け出たが、漏れがあった。2回のリコールで対象は計約96万台となり、同原因の1社のリコールとしては国内で10番目の規模となった。
問題の装置は、自動車部品大手のタカタ(東証一部、世界2位の自動車安全部品メーカー。シートベルト、エアバッグが中心)が製造。衝突時に金属ケース内にガスを発生させ、瞬時にエアバッグを膨らませる仕組みだ。国交省によると、ガスを発生させる薬剤の押し固め方が不十分なために表面積が広がったうえ、保管状態の悪さで湿気を含んで膨張。作動時に異常燃焼を起こして金属ケース内の圧力が高まり、破裂する恐れがある。
静岡県で今年1月、衝突事故を起こしたカローラの車両後部が焼ける火災が発生。金属ケースの破裂で薬剤が飛び散り、出火した可能性が高まったという。
海外販売分を含める約227万台に上るリコールとなっている。

問題のエアバックを製造したタカタ
連結/百万円
2012年3月期
2013年3月期
2014年3月期
売上高
382,737
415,521
556,998
営業利益
13,618
14,493
26,275
経常利益
13,499
17,050
25,656
当期利益
11,937
-21,122
11,144
総資産
329,718
385,772
446,745
自己資本
160,069
152,360
175,364
資本金
41,862
41,862
41,862
有利子負債
76,249
88,278
90,961
自己資本率
48.5%
39.5%
39.3%

あわせて読みたい