GM/点火スイッチ死亡事故問題 開発技術者ら15人解雇 組織的隠蔽を否定

アメリカの看板自動車メーカーのGM(ゼネラル・モーターズ)が、10年以上にわたって部品の欠陥を知りながらリコールを行わなかったとされる問題を巡り、GMのメアリー・バーラCEO(最高経営責任者)は、対応に不手際があったなどとして関係者15人を解雇したと発表した。
この問題では、GMが、13人が死亡する事故につながった重大な部品の欠陥を10年以上前に知りながら、組織的に事実を隠しリコールを行っていなかったのではないかと指摘されている。
GMのメアリー・バーラCEOは5日、記者会見を行い、不具合を長年放置していたことは確認されたものの、組織的な隠蔽はなかったという最終の調査結果を発表した。
そのうえで、技術者や研究者など15人について、不具合を上層部に報告せず、リコールを行わなかったことなど対応に不手際があったとして、解雇したことを明らかにした。
一方で、みずからや、これまでの経営陣については、こうした事実自体を知らされていなかったと結論づけた。
バーラCEOは、「死亡事故が起きるなど顧客に大変な迷惑をかけた。今回の問題への対応でいろいろなことを学び、新たなGMを作り上げていきたい」と述べた。
今回の調査結果は、GMの上層部には、責任はないという結論となっていることから、一部の顧客や被害者などから批判の声が上がっている。
GMは、こうした事故が発生していたにもかかわらず、長期に渡り、リコールも新型車での改良もせず、死亡事故や負傷事故を多発してきたことは、こうした調査結果も踏まえ殺人罪(=過失致死罪)が適用されても仕方あるまい。
当点火スイッチ問題は、開発段階から認識されていたとGMの当初の内部調査で明らかになっており、それも部品メーカーの指摘も受け入れず、製造を続けたとされる。今回のリコールでの改善のための部品代は、たかが3ドルから5ドルしかかからないと部品メーカーの話が報道されているが、驚きのGMの開発や技術陣としか言いようがない。
それでも、アメリカや中国ではGM車がバカ売れ続けており、頭が変になってくる。
5月のGMの販売台数は12.6%増の28万4,694台、中国では9.2%増の27万6,109台を売り上げている。

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