4月 米自動車販売 8%増 139万台  GMリコール響かず7%増

米調査会社オートデータがまとめた4月の米自動車販売台数は、前年同月比8%増の139万台となった。上位7社のうち6社で増加。異例の寒さに見舞われた冬が終わり、米自動車市場が急速に回復していることが示された。年率換算では1604万台。

販売台数が予想を上回ったのは、ゼネラル・モーターズ(GM) 、トヨタ自動車 、日産自動車 、現代自動車 の4社。このうちトヨタと日産は2桁台の伸びを示した。
フィアット・クライスラー・オートモービルズ 傘下のクライスラー・グループも2桁台の伸びを示したが、予想は下回った。フォード・モーター とホンダ も予想に届かなかった。

1、GMが7.0%増の25万4,076台、
2、フォードが▲1%減の21万1,126台
3、トヨタ、「レクサス」と「サイオン」含むトヨタ・グループの販売台数は13%増の19万9,660台。
4、クライスラーが14%増の17万8,652台
5、ホンダ、「アキュラ」ブランドを含むホンダの販売台数は1%増の13万2,456台。
6、日産、「インフィニティ」ブランドを含む日産の販売台数は18%増の10万3,934台と過去最大。

5半、韓国勢では、起亜自動車+現代自動車グループが8%増の11万9,783台。

米自動車販売は1月と2月は異例の寒波の影響で停滞していたが、3月と4月は増加に転じている。
トヨタ・ブランドのゼネラル・マネジャー、ビル・フェイ氏は、「3月に見られた販売の勢いは4月に入っても継続し、業界全体の前月比での伸びは2007年秋以来最大となった」と述べた。
GMの米国販売責任者のカート・マクニール氏は、「米経済は力強さを増している」とし、「4月も引き続き需要が堅調に推移した。特にトラックの販売が好調だった」と述べた。

GMは、少なくとも13人の死者を出したイグニッション(点火)スイッチの不具合に絡み大規模なリコールを実施。第1四半期にリコール関連費用として13億ドルを計上した。
ただ、調査会社トゥルーカーのエクゼクティブ・バイスプレジデント、ラリー・ドミニク氏は、リコール問題は、GMの販売動向に大きな影響を及ぼしていないと指摘。この問題は消費者レベルよりも自動車産業内で注目を集めているとの見方を示した。

環境に優しい車として最も人気が高い日産の「リーフ」とGMの「シボレー・ボルト」も4月は好調。
「リーフ」の4月の販売台数は8%増の2088台。年初からでは前年同期比33%増の7272台となる。
「シボレー・ボルト」は、4月は19%増の1548台。ただ年初からは7%減の5154台となる。

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