ポルシェによるVW買収、驚愕損失の投資ファンドがドイツで賠償訴訟、18億ユーロ請求
ポルシェによるフォルクスワーゲン(VW)への出資比率引き上げをめぐり株価を操作した事件に絡み、米投資ファンドは、VW監査役会のピエヒ会長ら2人に対し、計18億ユーロ(約2470億円)の損害賠償を求めフランクフルト地裁に提訴した。
ポルシェは2008年10月、当時、子会社化を進めていたVWへの出資比率を約75%まで引き上げる計画を発表。VW株は急騰し、下落を見込み空売りしていた投資ファンド4社が巨額の損失を出した。
当事件は、アメリカでは既にマンハッタン連邦地裁に提訴された案件。
ポルシェは2008年10月、VWへの出資比率が74%に達したことを発表。このうち31.5%の株式はオプションを行使して取得したが、このオプションについては事前に公開されていなかった。
これを受けて、VWの株価が急騰したため、VW株の空売りを行っていた米国の投資ファンド4社は巨額損失を被った。
4社は、2008年10月時点までポルシェがVWへの出資比率を75%以上に拡大する意図を明らかにしていなかったことや、外部から見えにくいオプション取引でVW株を買い集めていたことを問題視している。
ポルシェは最終的にVWの買収を断念し、2009年8月には逆のVW主導による合併計画に合意。VWは同年12月にポルシェの事業会社ポルシェAGの49.9%株を取得した。
当時、ポルシェのVW買収、一転して、VWによるポルシェの買収と不可解極まりない動きとなっていた。
以上。
ポルシェ社は、フォルクスワーゲン・タイプ1を設計した技術者フェルディナント・ポルシェにより、デザイン事務所として1930年に設立された。1948年9月息子であるフェリー・ポルシェによって自動車メーカーになった。
ポルシェ一族は、VWが買収する前までポルシェ社の大株主であった。こうした流れから、ポルシェ社はVWの株を所有していた。
2008年、ポルシェがVWの株を買い占めようと75%取得したが、資金が続かず、資金に困り、逆にVWからポルシェ社は買収された。
75%でもほとんど支配できたのではあるが・・・。何かすっきりしないVWのポルシェ買収であつた。