ホンダ/第2四半期  増収増益  販売増と為替安効果

ホンダが30日発表した7~9月の純利益は、円安効果などにより前年同期比46%増の1,204億円となった。
償却費の増加や為替関連で営業外収支の悪化などもあり、市場予想は下回った。
7~9月の売上高は、前年同期比27%増の2兆8,902億円、営業利益は同70%増の1,715億円だった。
7~9月の四輪車のグループ世界販売は、前年同期比5.1%増の104万7,000台となり、うち国内6.5%増、北米11%増、欧州9.1%減、アジア2.7%増などとなった。
二輪車のグループ世界販売は、同11%増の421万6,000台だった。
為替市場では、昨秋から円安が進行、対ドルで70円台後半から、今年5月には一時103円台となった。これを受けて輸出採算は改善している。
税引前利益段階の増減要因は、販管費の増加や新工場立ち上げによる減価償却費の増加、外貨建て売上高の計上レートと入金レートの差額などによるマイナス要因があったものの、円安や販売拡大などのプラス要因が上回った。
埼玉製作所寄居工場(年産能力25万台)が7月から稼働し、減価償却費の増加につながった。

<第2四半期累計決算>国際会計基準

連結/百万円
売上高
営業利益
税前利益
株主利益
13年3月第2四半期
4,707,195
276,880
301,040
213,956
14年3月第2四半期
5,724,316
356,414
337,622
242,867
14/3Q2/13/3Q2比
121.6%
128.7%
112.2%
113.5%
14年3月期予想
12,100,000
780,000
765,000
580,000
13期予想/12期比
122.5%
143.2%
156.5%
158.0%
13年3月期
9,877,947
544,810
488,891
367,149
12年3月期
7,948,095
231,364
257,403
211,482
11年3月期
8,936,867
569,775
630,548
534,088

<軽販売拡大、HV強化>
ホンダは11年末から新型軽自動車「N」シリーズを相次いで投入しており、15年までに6車種を展開を予定している。
全国軽自動車協会連合会の統計によると、4-9月の軽四輪車市場で、ホンダのシェアは前年同期の約16%から、今年約18%に上昇している。
国内市場では、軽自動車販売を伸ばしているほか、ハイブリッド車(HV)を強化している。
6月には主力セダン「アコード」の新型HVを投入、燃費は1リットル当たり30キロメートルとした。9月6日には新型「フィット」を投入し、小型車市場で巻き返しを図っている。新型フィットHVの燃費は1リットル当たり36.4キロメートルで、トヨタ自動車 の「アクア」の同35.4キロを上回り、最低価格も安い。
今期(2014年3月期)業績予想は、税引前利益を除き、従来見通しを据え置いた。
今期の為替前提は対ドルで97円(従来96円)、対ユーロで127円(同126円)にそれぞれ見直した。
今期の四輪車グループ世界販売は443万台の計画を据え置く一方で、二輪車グループ世界販売は、最近の東南アジアの景気具合からか、前期比12%増の1,732万台(従来1740万台)に予想を引き下げた。

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