現代・起亜のリコールは実は300万台に拡大と

現代・起亜自動車が4月3日、ブレーキスイッチの欠陥とエアバックの構造上の欠陥を理由に米国で187万台のリコール(回収・無償修理)を決めたのに続き、4日にはカナダで36万台、韓国で16万台のリコールを発表している。リコールは、既に240万台に達している。
問題の部品は、欧州など全世界に輸出された車両にも使用されており、全体のリコール規模は300万台に迫る見通し。現代・起亜自のリコールとしては過去最大規模となる。

今回の現代・起亜自のリコールは、ブレーキは正常に動作するが、電気的信号がオンにならず、ブレーキランプが点灯しなかったり、クルーズコントロール装置が解除されなかったり、ブレーキを踏んだ状態でのみ使用可能な「スマート始動ボタン」が動作しない現象も報告されているという。それにエアバックの構造上の欠陥。
現代自は「事故が起きたという報告は受けていない」と説明しているが、現代・起亜自は昨年末に燃費誤魔化しで、米国市場で102万台の燃費を下方修正しており、消費者から訴訟も設けている。今回の大規模リコールは業績に一定の影響を与えることは避けられないものとみられる。

現代・起亜のリコールは実は187万台どころか300万台。トヨタはちょっとしたことでもリコールしているが、韓国メーカーは米運輸省道路交通安全局から指摘されての今回のリコールのようだ。
ウォン安化の中での3月の前年同月比割れの販売台数は、燃費誤魔化しに続くもので信用を損なっている影響が出ているものと思われる。
今後韓国車は、モデルチェンジ車を数多く出してくることから、販売台数によっては信用回復の試金石となろう。

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