現代自動車の中国販売台数は・・・大丈夫か

韓国の現代自動車は1日、国内と海外を合わせた8月の総販売台数が前年同月比3.3%増の36万9792台だったと発表した。
国内販売は同6.1%増の5万1098台。小型セダン「アバンテ」が8806台と売り上げをけん引した。中型セダン「ソナタ」は8218台、大型セダン「グレンジャー」は6062台だった。
また、多目的レジャー車(RV)の人気が続き、販売台数は前年同月比24.8%増の1万1554台を記録。スポーツタイプ多目的車(SUV)の「サンタフェ」が7957台、「ツーソン」が2920台などだった。

海外市場では、前年同月比2.8%増の31万8694台を販売した。国内生産分が22.9%増の7万9180台、海外生産分は23万9514台。

中国市場は販売不振が緩和され減少幅は2.5%にとどまった。

同社関係者は、新興市場を中心とした成長鈍化や為替変動による不確実性の増大、競合メーカーとの競争激化など厳しい状況が続いていると説明している。「国内外の経営環境の変化に柔軟に対応できるよう基礎力を強化し、未来の成長基盤を固める」と話した。
以上、9月1日付の聨合ニュース・朝鮮日報紙掲載

一方、日本のマークラインズは、工場出荷台数ながら、韓国系の自動車販売台数は、前年同月比▲26.6%減の9.62万台だったと報告している。7月▲32.7%減の8.42万台、6月は▲29.0%減の9.77万台としている。
あまりの違いに同社に問い合わせたが、中国汽車工業協会の発表数に基づくものだという。

この違いは何だろうか。現実6月・7月売れていないにもかかわらず、本国から8月は通常より輸出を何万台も増加させたというのだろうか。現代と起亜の中国工場の生産出荷台数が3割減となっているものかかわらず工場を遊ばせてまで、自社車両を輸入販売したとでもいうのだろうか・・・。

韓国紙は7月、中国における販売対策として起亜自動車が、8月に一部車両を大幅値引きし、また、現代も値引きして販売台数増を計るとしていた。
一方、中国紙等は、これまで安い価格車として存在価値を有していた韓国車は、中国勢が技術的な向上と人気のSUVをラインアップし、価格的にも安く追い上げ、苦戦していると報じていた。(この間、中国民族系車両販売台数が伸びている。全体の1~8月までの乗用車販売台数2.6%増の1278.21万台に対して、中国民族系は、工場出荷台数ながら12.2%増の523.72万台)。

以上、輸入台数の問題もあるが、8月の韓国紙における現代自動車の中国における販売台数の前年比の落ち込み率にはかなり難があるようだが・・・。世界全体の販売数値までおかしくなってくる。まさか中国並みに希望的数値でもあるまいし。

なお、韓国勢は中国で商用車も製造販売しているが、商用車の販売台数は工場出荷台数ながら中国全体で8月は前年比▲0.6%減の24.60万台、7月は▲9.9%減、6月は3.5%増となっている。・・・殆ど韓国勢が大幅に増加させる余地はなかったものと見られる。

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