三菱自/中国にパジェロスポーツ投入 ASXとのツートップ戦略
広汽三菱は7月1日、中国2車種目となるパジェロスポーツを間もなく発売すると発表した。先に発売された新型ASX(日本名・RVR)と異なる位置付けにより、ツートップ体制を取る。
パジェロスポーツは70年代生まれ、ASXは80年代生まれの若者をターゲットとし、街乗り・アウトドアの市場シェア拡大を狙う。
三菱自動車のSUVラインナップには、高級車のパジェロ、中・高級車のパジェロスポーツ、アウトランダー、中級車のASXがあり、アウトドア型SUVと都市型SUVをカバーする。
80年代生まれの若者は中国自動車市場の主力消費群になりつつあり、広汽三菱が初のSUVとしてASXを選択、急成長する中級SUV市場に昨年12月投入以来、販売台数が上昇を続けている。
広汽三菱は、生産能力が限られるなか、毎月約2000台の売上をキープ。初めにASXを購入した人の多くは三菱の堅実なファンであり、彼らによる評価は今後発売される車種の市場認知度を左右することになる。
ASXの販売安定後、広汽三菱の2車種目の発売が議事日程に上がった。輸入版パジェロスポーツは、新たなビジネスSUVとして市場に進出する。価格20-30万元(約320万-480万円)のビジネスSUV市場で、ASXが台頭し新たな成長源になる可能性がある。
中国の消費者は、SUVがビジネス・家庭用・アウトドアのすべてをカバーすることに期待していないわけではなく、それに引き換え、この3者を一体化した専門的な車種が市場に多くない。
パジェロスポーツは、新たなビジネスSUVという位置付けで、ターゲットを「中堅の世代」に絞っている。この世代は70年代生まれが中心、仕事・家庭・社会の中堅的な柱。パジェロスポーツは、仕事用・家庭用の多元的な需要を満たせる車両として位置づける。