テラモーターズ/6人乗り3輪電気自動車開発 東南アジアで製造販売へ60万円

東京のベンチャー企業テラモーターズ(株)(東京都渋谷区宇田川町34番5号)が、価格が約60万円という三輪の電気自動車を開発し、東南アジアのタクシー向けなどに販売開始する。既にフィリピン・マニラに現地法人も設立。また、事業参入に先駆けて、昨年9月みずほキャピタルと、ベネッセホールディングスなどへ第3者割当増資により総額2億2,810万円調達している。

電動三輪車は、全長が3メートル余りの6人乗り。運転席の後ろに、2人用と3人用のベンチが縦に並び、人が向かい合って座るようになっている。2時間充電すれば、時速50キロで50キロの距離を走ることができるとしている。

販売するのは、東南アジアなどの新興国で、特にフィリピンでは、政府が大気汚染対策として2016年までに10万台の電動三輪車をタクシーに導入する計画を打ち出していることから、現地で車の生産を進め、この秋から日本円にして約60万円で販売を始める方針。

一方、価格の安さを売り物にした中国のメーカーなどと激しい受注競争が予想されるが、同社では、日本の故障しにくい、しっかりとした作りで、販売を伸ばしたいとしている。

国内では、神奈川県のベンチャー企業が1人乗りで後部に荷台が付いた配達用の電動三輪車の開発を続けるなど、中小のメーカーでは、市場を絞り込んだ大手には無い電気自動車で利用者の獲得を目指す動きが活発になっている。

一言、2時間で走行距離50キロではタクシーとしては使い物にならないだろう。

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