続報: トヨタ 4代目・新型プリウス リッター40キロ実現

トヨタは9日、ハイブリッド車(HV)「プリウス」の4代目となる新モデルを、米国ラスベガスで初公開した。
今年末の日本での発売を皮切りに、世界の主要市場に順次投入。HV人気の高い日本だけでなく、ガソリン安で販売が低迷している米国などでも攻勢をかける。
新型プリウスは、09年に3代目を投入して以来、約6年半ぶりの全面改良で、電池やモーターなどの基幹部品を刷新。全長は約6センチ、全幅は1.5センチ長くする一方、車高を2センチ低くして流線型の車体デザインを強調した。低重心の車台(プラットフォーム)を採用するなどして走行性能を高めた。

安全運転支援機能の装備は最先端を採用。
ミリ波レーダーと単眼カメラを用い、総合的な制御により、クルマだけではなく歩行者も認識する歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティをはじめ4つの先進安全機能をセットにした衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を採用している。

熱効率は、現行モデルの38.5%から40%以上に高め、主要部品を小型・軽量化することなどで低燃費を実現。米国基準での燃費は10%以上改善し、具体的な数値はまだ非公表だが、日本基準ではガソリン1リットル当たり40キロ(現行は32.6キロ)を上回る見通しとみられる。
エンジンの仕様や販売価格などは明らかにしていない。

同社は、主要部品の共通化などによる新しい車づくりの手法「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」の導入を進めており、TNGAではコスト低減と商品力向上を同時に実現することを目指している。新型プリウスはTNGAによる新車第1弾となる。

プリウスは、世界初の量産型HVとして1997年に発売。以来、世界約80ヶ国で販売、累計販売台数(今年7月末時点)は350万台を超えている。トヨタ全車種のHV累計販売約800万台のうち4割以上をプリウスが占めている。

日本では、燃費性能に優れたHV人気は根強いが、米国ではガソリン安や景気回復の影響で大型車の人気が続いており、HVは販売が低迷している。プリウスの米販売は14年実績が前年比約▲11%減の20万7372台、今年1~8月の累計では前年同期間比約▲17%減の12万5830台。新型プリウスでHVの人気を再び高め、販売攻勢をかける。
スペック
全長(mm):4,540[従来差+60]
全幅(mm):1,760[+15]
全高(mm):1,470[-20]
ホイールベース(mm):2,700[±0]

あわせて読みたい