中国の自動車販売3月3.2%増にとどまる 2月も▲0.2%減だった

中国の先月の新車の販売台数は、前年同月比3.2%増にとどまり、中国経済が減速し高額品の需要が伸び悩むなかで、業界の予測の年間7%増を大きく下回る状況が続いている。
中国自動車工業協会の発表によると、3月の新車の販売台数は合計で前年同月比3.2%増の224万600台だった。
これは、SUV=多目的スポーツ車の需要が根強い一方、トラックなどの商用車の販売が前年同月比で20%近く落ち込んでいるためで、業界団体が予測している今年の販売台数の伸率である7%を大きく下回る状況が続いている。

また、国別の乗用車の販売では、日本車が約26万2100台で、前年同月でほぼ横ばい、この結果、販売シェアは14%と今年に入って最も高くなったものの、外国車としては首位のドイツと依然3ポイント以上の開きがある。
中国の自動車業界関係者は、中国経済が減速するなか、消費者が高額品の買い物にやや慎重になっていることに加え、渋滞の緩和や環境対策としてナンバープレートの交付を制限する都市が増えてきたことも自動車の販売に影響しているようだとしている。

なお、2月の中国新車販売は▲0.2%減の159万台、1月の中国新車販売は7.6%増の232万台だった。
中国経済低迷により、急激に冷え込んできている可能性もある。特に昨年後半から、企業が購入する商用車の販売が大幅に鈍化してきている。

<3月の日系メーカー>
マークラインズによると日系メーカーが発表した3月の中国新車販売は、
日産が2ヶ月連続のマイナス、
トヨタが前月の18.6%増からマイナスに転じた。
ホンダは3ヶ月ぶりにプラスに転じ、
マツダは2ヶ月連続でプラスを維持した。

1、日産は、3月の中国新車販売が前年同月比▲5.4%減の10万9,600台になったと発表した。乗用車はプラスを維持したが、景気減速の影響で商用車が落ち込み、2ヶ月連続でマイナスとなった。1~3月の累計販売は前年同期比4.7%増の29万6,200台。

2、トヨタの3月の中国新車販売は▲20.9%減の7万1,500台となり、8ヶ月ぶりにマイナスに転じた。「カローラ(Corolla、卡羅拉)」や「レビン(Levin、雷凌)」は好調だったが、SUVの「RAV4」や「カムリ(Camry、凱美瑞)」、「ヴィオス(Vios、威馳)」が軒並み低迷した。1~3月の累計販売は▲0.1%減の22万7,700台。

3、ホンダの3月の中国新車販売は14.7%増の6万8,720台となり、3ヶ月ぶりにプラスに転じた。昨年新型を発売した「スピリア(Spirior、思鉑睿)」や「オデッセイ(Odyssey、奥徳賽)」、「フィット(Fit、飛度)」が好調。新モデルの「ヴェゼル(Vezel、繽智)」は9,001台、「XR-V」は8,725台となった。1~3月の累計販売は0.6%増の16万4,927台。

4、マツダは3月の中国新車販売が4.1%増の1万8,107台、1~3月の累計が6.6%増の5万8,636台となった。「CX-5」などSKYACTIV技術の搭載車が好調に推移しており、累計販売は同期として過去最高を更新した。

以上、

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