日産 売れないEVよりPHVのインフィニティ投入が先に

日産自は19日、高級車ブランド「インフィニティ」部門では、電気自動車(EV)より先にプラグインハイブリッド車(PHV)を投入する計画と報道されている。
電気自動車の航続距離に消費者の懸念があり、売れていないことが背景にある。
同社は、PHVの投入を優先していることを明らかにした。EVは引き続き日産の長期計画の一部だと説明したが、詳細は明らかにしていない。
インフィニティ部門は昨年、2012年に発表し14年には発売する計画だったコンセプトカー「LE」をベースにしたEVセダンの生産延期を明らかにしている。
以上、

トヨタは、EV車の本格的な開発を、走行距離問題と充電設備のインフラ問題から、開発主軸を既存のHVに向け、航続距離の長いPHV車を開発した。それでもリチウム電池が高いことから販売価格は高くなり、コストパフォーマンスに優れたHV車中心の売れ行きとなっている。
ただ、大市場のアメリカでは、元々ガソリン大喰いの大型車が売れ、環境や低燃費に対する意識が薄く、既存中・大型ガソリン車での低燃費・高性能車が求められている。
米国では好景気も関係しており、最近、米や独のメーカーもHVやPHV車を矢継ぎ早に投入しているものの、売れていないのが実情だ。
EVのテスラは、そのカーデザインと性能によりブランドイメージを作り上げ、高額でも売れ、成功している。しかし、先行した三菱自や日産自のEV車両は、航続距離も問題があり、デザインも大衆向けで補助金を受けても高くまったく売れていない。
トヨタは、EVに関しては、すでにモビリティカーなど販売しているものの、本格的な市販車両についてはテスラに出資するなど、技術の蓄積をはかっている段階。
蓄電池技術も日進月歩で進んでおり、小型・大容量・長時間放電が可能になれば一機に花開くと思われる。
日産自のEVの失敗は、先進各国が補助金を出していたことから、価格面や走行持続距離だけの問題ではなく、ニーズを読みきれずスカイラインを殺してしまった仏人ゴーンさんのデザイン感覚によるものと見られる。下記のインフィニティのHVはコンセプトカーであり、市販されることはなかった。

2009年発表のコンセプトカー「インフィニティ エッセンス」(ハイブリッド・スポーツカー)
2009年発表のコンセプトカー「インフィニティ エッセンス」(ハイブリッド・スポーツカー)
V型6気筒 DOHCツインターボチャージャー(3,696cc、440馬力)+3Dモーター(160馬力)搭載車。

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