ホンダ/HV車「インサイト」2月で生産終了

ホンダは、1999年に発売開始した同社初のハイブリッド車(HV)「インサイト」の生産を2月いっぱいで終了する方針を固めた。
トヨタが97年に世界初の量産型HVとして発売した「プリウス」と並び、世界のHV市場をリードしていた。
しかし、順調に販売を伸ばしたプリウスとは対照的に、インサイトの販売は低迷しており、ホンダは役割を終えたと判断した。

現在のインサイトは2代目、2009年2月に販売開始され、1ヶ月だけ国内販売台数第1位を獲得して旋風を巻き起こした。
その直後から、トヨタが現行型のプリウスを、100万円台のインサイトと競争できる価格まで下げ販売したことから、一機に市場を奪われプリウス天国となった。

プリウス天国も現行型のインサイトの販売が当時なかったら、ここまで販売台数を増加させることもなかっただろう。
両社のHV車は、1モーターのホンダ、2モーターのトヨタとして比較され、性能面でもHV車はトヨタがリードしてきた。
しかし、最近ではホンダも2モーターのアコードHVなど販売しており、同等クラスのトヨタ車より性能面も上回ってきている。
ホンダは、国内ではフィットHVと軽Nシリーズが好調であり、また、同社の普通車の全領域にHV仕様車を投入しており、HV専用車のインサイトが一時代を終えた感は歪めない。

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