ダイハツ/軽自動車の燃費向上のため「e:Sテクノロジー」ガソリン車トップの33.4km/Lを実現

ダイハツ工業(株)は、軽自動車のさらなる燃費向上の為、低燃費・低価格なクルマづくりの核となる「e:Sテクノロジー(Energy Saving Technology)」をさらに進化させ、ガソリン車トップの33.4km/Lを実現したと発表した。

「e:Sテクノロジー」の3大要素である①パワートレーンの進化 ②車両の進化 ③エネルギーマネジメントについてそれぞれ改良を行い、燃焼効率の向上や走行抵抗の低減、エネルギー効率の向上などを徹底的に追求。

本年8月にマイナーチェンジ予定の「ミライース」に、従来の技術に加え今回の改良アイテムを採用することで、ガソリン車トップの33.4km/L※1を達成する見込み。※2
「e:Sテクノロジー」は2011年7月に「低燃費」「低価格」「省資源」なクルマづくりの核となる技術として開発。これを搭載し2011年9月に発売した「ミラ イース」は30km/L※1の低燃費を達成すると同時に、入り口価格80万円を切る低価格を実現することで、幅広い層からの支持を集めている。また、ムーヴ・タントなど他車種にも展開し、ダイハツ軽自動車の低燃費・低価格化に 貢献しているとしている。

 *進化ポイントの概要*
パワートレーンの進化
◆i-EGRをさらに進化した「クールドi-EGR」により、燃焼効率を向上
◆低フリクションチェーンなどの採用によりフリクションロスを徹底的に低減
車両の進化
◆燃費向上に寄与する意匠や空力パーツの採用により、理想的な風の流れを実現し、空力性能を向上
エネルギーマネジメントの進化
◆「eco IDLE」の進化
◆「エコ発電制御」の進化
※1:2WD車 JC08モード
※2:2013年7月現在、ダイハツ調べ

*技術の概要*
パワートレーンの進化
◆i-EGRをさらに進化した「クールドi-EGR」により、燃焼効率を向上
・EGRクーラーにより、再循環させる排出ガスの温度を低減することで、吸気温度を低くする事ができ、異常燃焼を抑制。吸気温度の低減に合わせて、点火タイミングを最適化し、ガソリンの噴出量を少なくすることで、低燃費化に貢献 また、燃焼温度の抑制により、クリーンな排出ガスを維持

◆低フリクションチェーンの採用などフリクションロスを徹底的に低減
・新開発のタイミングチェーンは、背面形状を従来のストレート型から、カーブ型へと変更することで、

チェーンガイドとの接触面積を縮小

◆CVT制御最適化による、更なるハイギヤ化によりエンジン負荷を低減
・CVT制御の見直しを行い、従来に比べ更なるハイギヤ化を実現。燃費と走りを高次元で両立

車両の進化
◆燃費向上に寄与する意匠や空力パーツの採用により、理想的な風の流れを実現し、空力性能を向上
・フロントバンパーに「エアロコーナー」と称するデザインを採用。前方からくる風を素早く、
スムーズに後方へと流す
・フロアアンダーカバーの採用で、フロア下の空気の乱れを整流化し走行抵抗を低減※3
・タイヤディフレクターの採用により、フロントタイヤへの空気の巻き込みを抑制
・ローダウンサスペンションの採用により車高を10mm下げ、フロア下に入り込む風を低減※3
※3:2WD車のみ
◆4WD車の燃費向上の為、リヤディファレンシャルギヤを改良
・ギヤの形式を従来のハイポイドギヤからオフセットのないスパイラルギヤへ変更することにより、ギヤ同士の歯面滑りを最小化し、摩擦抵抗を低減。また、ギヤ形式の変更に伴い、ディファレンシャルギヤ内の潤滑オイルを抵抗の大きい粘度の高いものから、低粘度のオイルへと変更することで撹拌抵抗を低減。これらの改良により、伝達効率を向上※4
※4:4WD車のみ
エネルギーマネジメントの進化
◆「eco IDLE」を進化し、停車前11km/hからのアイドリングストップを可能に
・従来、停車前7km/hもしくは9km/hでアイドリングストップを作動させていた「eco IDLE」を今回は、停車前アイドリングストップ時のエンジン再始動の制御を見直すことで、車速11km/hから可能に。アクセルオフによる燃料噴射カットと合わせて、減速から停車までの燃料噴射を極限まで抑制することで燃費を向上
◆「エコ発電制御」を進化し、減速時の発電量を向上
・発電効率の高い高性能オルタネーターの採用で、減速時の発電量を向上。加速・走行時の発電を一層抑制することでエンジン負荷を低減し低燃費に貢献

http://www.daihatsu.co.jp/wn/2013/0722-1/20130722-1.pdf

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