米国 トヨタ・ホンダ 中型セダンで苦戦 ニーズはSUVへ 販売ランキング

米国の4月の自動車販売は、前年同月比8.5%増ながら、季節調整済みの年率換算では1,492万台と昨年10月以降始めて1,500万台を割り込んだ。
こうしたなか、米国勢が大型のピックアップトラックやSUV車に牽引され、2桁増となった反面、海外勢が苦戦している。
特に、今年に至って、トヨタの「カムリ」やホンダの「アコード」といった中型セダンが苦戦している。米国のファミリー層や子育てを終えたベビーブーマー世代の間でSUV=クロスオーバー車が人
気化しているためである。
その理由は、買物荷物やゴルフバッグなどを余裕で置くことができ、乗り降りも楽、燃費も向上しており、セダンとの価格差も縮小した結果となっている。

トヨタは「RAV4」、ホンダは「CR─V」といったコンパクト・クロスオーバー車を有しているが、フォードの「エスケープ」にかなわなかったようだ。
これまで、日本勢は、トヨタは「カムリ」、ホンダは「アコード」という中型セダンを販売主力車として売上台数を伸ばしてきたが、セダン市場そのものが、前年の第一四半期17.7%から今年の第一四半期には17.0%と0.7ポイント低下しており、消費者のニーズが変化している。そのためか4月のトヨタのカムリは▲14%減、昨秋モデルチェンジ車を出したホンダのアコードも▲5%減少している。こうした市場ではフルモデルチェンジしたフォードの「フュージョン」が販売台数を伸張させている影響もあるとされる。

結果、4月の米国における日本勢は、トヨタが▲1.1%減、ホンダが7%増、日産が23%増となっている。

米国/4月の自動車販売台数 2013
 
13/4月
12/4月
前年同月比
自動車販売台数
1,285,338
1,184,509
8.5%
 うち乗用車
651,644
632,186
3.1%
 うち小型トラック
633,694
552,323
14.7%
米国/4月の季節調整済年換算販売台数/万台
 
13/4月
12/4月
 
 
1,492
1,412
 

米国/4月の販売台数ランキング 2013
メーカー名
13/4月
12/4月
前年同月比
1
GM
237,646
213,387
11.4%
2
フォード
212,584
180,350
17.9%
3
トヨタ
176,160
178,044
-1.1%
4
クライスラー
156,698
141,165
11.0%
5
ホンダ
130,999
122,012
7.4%
6
日産
87,847
71,329
23.2%
7
現代
63,315
62,264
1.7%
8
起亜
47,556
47,550
0.0%
9
VW
33,644
37,525
-10.3%
10
スバル
32,943
26,310
25.2%
11
BMW
29,011
26,793
8.3%
12
メルセデス
26,157
25,066
4.4%
13
マツダ
19,894
21,506
-7.5%
14
アウディ
13,157
11,521
14.2%
15
ボルボ
4,464
4,847
-7.9%
16
三菱
4,461
5,280
-15.5%
17
ポルシェ
4,032
3,437
17.3%
18
ランドローパー
3,543
3,292
7.6%
19
ジャガー
1,141
1,073
6.3%
20
 
 
 
 
 
 
1,285,252
1,182,751
8.7%
資料数値は米国オートデータ社版

あわせて読みたい