ゴーン日産 軽自動車生産を決定  横須賀追浜工場

日産は2016年度をめどに軽自動車の自社生産に乗り出す方針を固めた。
低価格で維持費の安い軽の人気が高まっているため、軽の開発から生産までを手がけ、自社の商品戦略に沿ったクルマを機動的に販売できるようにする。
国内大手メーカーが、軽の生産に本格参入するのは1963年のホンダ以来、ほぼ半世紀ぶり。
軽自動車の生産は、ダイハツ、スズキ、三菱自、ホンダ、日産の5社が生産する体制となる。
製造は追浜工場(横須賀市)を軸に検討している。女性や若者向けのワゴン車タイプで、年間5万~10万台規模。
日産は、2002年にスズキの生産車を、ほとんどエンブレムを変えだけのOEMでの販売を開始した。
2011年からは、三菱自と共同開発し、三菱との合弁生産会社が製造し、自社ブランドで売ってきた。
現在、「デイズ」「デイズ ルークス」など計4車種(商用車を除く)を扱い、2014年の販売台数は約24万台。
以上、
三菱関係者によると、日産が自社で生産すれば、三菱に対して1台あたり約5万円の支払いがあるという。軽自動車の利益率は低く、約5万円の支払いをしてまで、自社生産するメリットをゴーン日産は考えているようだ。日産は海外生産が多く、円安メリットをあまり受けていない。日産が軽の世界に入っても、スズキ・ダイハツの2強が熾烈な競争を続け、ホンダも構えており、いつまでデイズ人気が続くかもわからない。

<ゴーンが最後に頼ったのは軽自動車>
日産に頼るゴーンも、ルノーグループ全体での利益が赤字にでもなれば、株主から辞めさせられることから焦り出しているものと見られる。
2014年の日産にしてもデイズは前年の倍以上販売するなど好調だったが、軽自動車全体では29.9%増にとどまり、軽自動車を除けば▲13.0%の減少となっている。
これまで急回復していた中国でも2014年は、前年比0.5%増の1,221,600台にとどまっている。(中国2014年、ホンダ4.0%増、トヨタ12.5%増)

三菱はデイズと同じ車を売っても日産の販売台数には遠く及ばず、OEMが切れれば大きな痛手になる。営業力も問われている。
また、三菱の普通車は、デクノボーのようなデザインばかりであり、決して売れない。エンジンを提供している現代自動車に見習うべきだ。カーデザインの上層部の若手への刷新が求められよう。思い込みではなく、実際売れるデザインが必要。自動車性能はどの社もほぼ一緒だ。

 

2014年の日産・三菱の軽自動車販売
 
通称名
12
2014年計
前年比
日産
デイズ
10,574
169,244
114.6
三菱
eK
3,486
57,729
19.3
 
 
 
12
2014年計
前年比
日産
軽全車
14,341
241,534
29.9
三菱
軽全車
4,627
80,366
7.0
 
 
 
 
2014年計
前年比
日産
軽含む全車
 
670,315
-1.3
三菱
軽含む全車
 
125,083
-10.0

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