中国の我がまま BMW販売不振の責任 ディーラーに8.2億ドル支払い

中国の高級車市場は、不動産バブルの崩壊や経済低迷を受け販売が鈍化している。その鈍化責任をメーカーが取るのか、ディーラーが取るのか揉めていた問題で、BMWは各ディーラーに対して合計8.2億ドル(約980億円)支払うことで合意した。

中国のディーラー団体である中国汽車流通協会(CADA)は、昨年(2013年)の在庫が過去最高水準となっていたと指摘し、BMWの補助金は中国で支払われる額として最高だとしている。
BMWは、販売価格の下落から2012年ディーラーへ補助金提供を開始、2013年にはその額は30億元(約570億円/19.22円)に達していたとされる。
中国では、販売不振の責任をメーカー側に持たせ、海外の各メーカーともこうした交渉に当たっているという。トヨタも在庫購入を余儀なくされたとして訴訟に至っているという。
儲かるときは全部せしめ、儲からなくなるとメーカーから取り上げるという中国らしい取引の慣例を作らされているようだ。
高級車市場は、不動産開発などの新興勢力が大のお得意様だったが、不動産バブル崩壊で、恩恵にあずかった不動産会社や投資家は今や火の車、バブル崩壊とともに補助金を出し、安値販売が常態化していたようだ。
威勢の良いVWやGMは小型車中心に売れており、まだそれほど影響は受けていないと思われる。しかし、VWグループのアウディは、中央・地方官僚たちが大型ベンツやベントレーなど超高額車から贅沢禁止令により、乗り換え需要があった。しかし、それも賞味期限切れになっているものと見られる。全人代の駐車場はアウディ一色だった。

いつまでも高級車が売れ続けるわけではなく、またいつまでも高い経済成長が続くわけでもない。バブルをバブルと思わずいつまでも続くという幻想と同じだ。
一昨年、BMW車は米国価格の倍以上(1500万円以上)で販売されていた。高いから見栄で売れるとバカ売れし利益を貪っていた。その利益は、しっかりディーラーが懐に仕舞い込んだままなのだろう。
参考、ロイター記事
守銭奴国の中国で仕事をするのは大変だぁ。

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