三菱自リコール「アウトランダーPHEV」充電停止呼び掛け リチウムイオン電池発熱溶融

三菱自動車工業は27日、本年1月に発売した家庭で充電できるプラグインハイブリッド車で、搭載しているリチウムイオン電池が発熱し、一部が溶ける不具合が起きたため、車を購入した人に対し、充電をしないよう呼びかけるとともに、原因が特定できるまで生産と出荷を停止すると発表した。

発表によると、今月21日、神奈川県の販売店で引渡し前の車のバッテリーを充電したところ、リチウムイオン電池が発熱し、一部が溶ける不具合が明らかになったという。

「アウトランダーPHEV」は、これまでに約8000台を受注、内約4000台を引き渡したという。

三菱自動車は購入した人に対し、バッテリーを充電しないよう呼びかけるとともに、原因が特定できるまで生産と出荷を停止することを決めた。

また、三菱自動車は、岡山県倉敷市にある「水島製作所」で、3月18日、電気自動車「iーMiEV」向けのリチウムイオン電池1個が充電中に過熱し、火が出たことも併せて明らかにした。

三菱自動車では、不具合が起きたものと同じ工程で製造された電池が使われている車を購入した人に対し、個別に連絡して注意を呼びかけることにしている。

今回、不具合が起きた2つの電池は、いずれも三菱自動車と電池メーカーの「GSユアサ」などが出資する合弁会社(株)リチウムエナジージャパン(資本金:135億円、本社及び工場:滋賀県栗東市蜂屋780-1)が製造したもの。
三菱自動車は、今後1週間から2週間で原因を特定し、できるだけ早く車の生産と販売を再開したいとしている。

結果、これまでに販売納品されたすべての「アウトランダーPHEV」(約4000台)及び「iーMiEV」もリコール対象になると思われる。

飛行停止しているボーイング787型機のリチウムイオン電池溶融事件もまだ解決していないが、問題のリチウムイオン電池はGSユアサ製であった。

リチウムイオン電池の問題は、何らかの条件下に使用を続けた場合、一定を経過した時間で問題を引き起こしている可能性もある。

三菱自動車の分は、工場や店頭に置いて発生しており殆ど未使用状態、製造工程か何かで当初から問題を内包させてしまった可能性もある。

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